学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §3 診察各論 視診 / QJ25P024

理由で解く 柔道整復師

QJ25P024 一般臨床医学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午後 問24
問題
口腔粘膜の視診でコプリック斑がみられるのはどれか。
選択肢
1 麻疹
2 猩紅熱
3 悪性貧血
4 ビタミンB2 欠乏症
解答
正解1(麻疹)
解説

コプリック斑は麻疹のカタル期に頬粘膜へ出現する、周囲に発赤を伴う白色小斑点で、麻疹に特異的な所見である。正答は1。

麻疹は麻疹ウイルスによる空気感染性の全身感染症で、発熱・咳・鼻汁・結膜充血が出そろうカタル期に、臼歯部の頬粘膜へ粟粒大の白色斑が多数現れる。これがコプリック斑で、皮膚の発疹に先立って出るため早期診断の手がかりになり、発疹が出そろう頃には消えてしまう点が特徴である。いったん解熱しかけた後に再び高熱を出し(二峰性発熱)、耳後部から顔面、体幹へ癒合性の発疹が広がる経過も併せて押さえたい。口腔粘膜の所見は原因疾患を絞り込む情報量が大きく、いちご舌なら猩紅熱、萎縮した平滑な舌なら悪性貧血、口角炎・口唇炎ならビタミンB2欠乏と結び付けて整理しておくとよい。麻疹が疑われる場合は施術を控え、速やかに医療機関の受診を勧め、周囲への感染拡大防止に配慮することが求められる。

✓ 1. 正しい
麻疹
カタル期に頬粘膜(主に臼歯対側)へ、周囲に紅暈を伴う白色の小斑点が多数出現する。これがコプリック斑で、麻疹以外ではみられない特異的所見であり、皮疹に先行して現れ発疹期には消退する。
✗ 2. 誤り
猩紅熱
A群β溶血性連鎖球菌感染で起こり、口腔所見としてはいちご舌(舌乳頭が赤く腫れて突出する)が特徴である。顔面はびまん性に紅潮するが口の周りだけ白く抜ける口囲蒼白も典型的で、コプリック斑は出ない。
✗ 3. 誤り
悪性貧血
ビタミンB12欠乏により舌乳頭が萎縮し、赤くつるつるした平滑舌で灼熱感を伴うハンター舌炎がみられる。粘膜の白色斑ではなく、貧血症状や深部感覚障害などの神経症状を伴う点が異なる。
✗ 4. 誤り
ビタミンB2 欠乏症
リボフラビン欠乏では口角炎・口唇炎・舌炎、脂漏性皮膚炎などの粘膜皮膚症状が主体で、頬粘膜の白色小斑点は特徴ではない。
ポイント
  • コプリック斑=麻疹に特異的。カタル期の頬粘膜に、赤い縁取りのある白色小斑点として出る。
  • 皮疹より先に出て発疹期には消えるため、早期診断の決め手になる。
  • いちご舌=猩紅熱(+口囲蒼白)、平滑舌(ハンター舌炎)=悪性貧血、口角炎・口唇炎=ビタミンB2欠乏。
  • 麻疹は空気感染するため、疑ったら施術を見合わせ、受診勧奨と感染対策を行う。
比較表
疾患口腔・粘膜所見併せて出る所見
麻疹コプリック斑(頬粘膜の白色小斑点)二峰性発熱、カタル症状、癒合性発疹
猩紅熱いちご舌口囲蒼白、びまん性紅斑、咽頭炎
悪性貧血ハンター舌炎(平滑・発赤した舌)巨赤芽球性貧血、深部感覚障害
ビタミンB2欠乏症口角炎・口唇炎・舌炎脂漏性皮膚炎、眼症状
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