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理由で解く 柔道整復師

QJ25P023 一般臨床医学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午後 問23
問題
疾患と異常歩行の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 下肢の動脈硬化症-失調性歩行
2 筋ジストロフィー ー~ 間欠性跛行
3 パーキンソン(Parkinson)病-突進性歩行
4 脳梗塞-アヒル歩行
解答
正解3(パーキンソン(Parkinson)病-突進性歩行)
解説

パーキンソン病では姿勢反射障害と前傾姿勢のため、歩き出すと止まれずに小走りになる突進性歩行がみられる。正答は3。

異常歩行は「どこが壊れると、どう歩き方が崩れるか」で整理すると覚えやすい。錐体外路(黒質-線条体のドパミン低下)では筋固縮と姿勢反射障害が起こり、前傾・小刻み・すくみ足に加えて重心が前へ流れたまま止まれない突進現象が生じる。小脳や後索が障害されるとバランスが取れずに足を大きく開いて不安定に歩く失調性歩行になる。近位筋(殿筋群)が弱ると骨盤が支えられず、体幹を左右に振る動揺性歩行(アヒル歩行)になる。錐体路障害では下肢が伸展位で突っ張り、爪先を引きずって外側に円を描く分回し(痙性片麻痺)歩行となる。血管性の間欠性跛行は神経の問題ではなく、歩行で下肢の需要血流が不足して痛みが出るため、休むと回復する点が特徴である。

✓ 3. 正しい
パーキンソン(Parkinson)病-突進性歩行
前傾姿勢+姿勢反射障害により、歩き始めると重心が前方へ移動し続け、足がそれを追いかけて小刻みに加速する。止まれず前方へ突っ込む突進歩行のほか、小刻み歩行・すくみ足も典型である。
✗ 1. 誤り
下肢の動脈硬化症-失調性歩行
閉塞性動脈硬化症で生じるのは間欠性跛行である。歩行で筋の酸素需要が増すと虚血性の痛みで歩けなくなり、立ち止まって休むと再び歩ける。失調性歩行は小脳や脊髄後索の障害でみられる。
✗ 2. 誤り
筋ジストロフィー ー~ 間欠性跛行
筋ジストロフィーでは骨盤帯の近位筋(中殿筋など)が侵され、体幹を左右に大きく振る動揺性歩行(アヒル歩行)となる。立ち上がるときに自分の体を手でよじ登るように支える登攀性起立(Gowers徴候)も伴う。
✗ 4. 誤り
脳梗塞-アヒル歩行
脳梗塞による片麻痺では錐体路障害で下肢が伸展・尖足位に痙縮するため、患側下肢を外側に振り回す分回し歩行(痙性片麻痺歩行)となる。アヒル歩行は近位筋力低下によるもので、組合せが逆である。
ポイント
  • 突進性・小刻み・すくみ足=パーキンソン病(錐体外路+姿勢反射障害)。
  • 分回し歩行(痙性片麻痺歩行)=脳卒中後の錐体路障害。
  • 動揺性歩行(アヒル歩行)=筋ジストロフィーなど骨盤帯・近位筋の筋力低下。
  • 間欠性跛行=閉塞性動脈硬化症(休むと回復)と腰部脊柱管狭窄症(前屈で回復)を区別する。
  • 失調性歩行(開脚・不安定)=小脳障害、または脊髄後索障害(この場合は閉眼で悪化)。
比較表
歩行の型特徴代表疾患・障害部位
突進性・小刻み歩行前傾姿勢で加速し止まれない、すくみ足パーキンソン病(錐体外路)
分回し(痙性片麻痺)歩行患側下肢を伸展・尖足位で外側に円を描く脳梗塞・脳出血(錐体路)
動揺性(アヒル)歩行骨盤が下がり体幹を左右に振る筋ジストロフィー、進行性筋疾患(近位筋)
失調性歩行開脚・不安定、酩酊様小脳障害、脊髄後索障害
間欠性跛行一定距離で下肢痛、休息で回復閉塞性動脈硬化症、腰部脊柱管狭窄症
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