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理由で解く 柔道整復師

QJ25P022 一般臨床医学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午後 問22
問題
意識障害でジャパン・コーマ・スケールの10はどれか。
選択肢
1 開眼しているが自分の名前がいえない。
2 閉眼しているが呼びかけると開眼する。
3 痛み刺激を与えても全く反応せず閉眼したままである。
4 痛み刺激でも開眼しないが払いのけるような動作をする。
解答
正解2(閉眼しているが呼びかけると開眼する。)
解説

ジャパン・コーマ・スケール(JCS)の10は「刺激すると覚醒する(II桁)」群の最も軽い段階で、普通の呼びかけで容易に開眼する状態を指す。正答は2。

JCSは「覚醒しているか」を最初の分岐にした3-3-9度方式である。刺激しなくても覚醒しているI桁(1・2・3)、刺激すると覚醒するII桁(10・20・30)、刺激しても覚醒しないIII桁(100・200・300)の3群に大きく分け、各群をさらに3段階に分ける。数字が大きいほど重症で、桁が上がることは「覚醒の質」が一段落ちることを意味する。II桁は開眼させるのにどれだけの刺激量が要るかで細分され、10=普通の呼びかけ、20=大きな声や体を揺さぶる、30=痛み刺激を加えながら呼びかけを繰り返してかろうじて開眼、と刺激が強くなる。III桁は開眼しないことが前提で、痛み刺激への運動反応の質(払いのける/少し動かす・顔をしかめる/無反応)で100・200・300に分かれる。まず「開眼しているか」「呼びかけで開眼するか」「痛み刺激でも開眼しないか」の順に判定すると迷いにくい。

✓ 2. 正しい
閉眼しているが呼びかけると開眼する。
放っておくと閉眼している=自発的な覚醒はないのでII桁。そのうえで普通の呼びかけという最も弱い刺激で開眼するので、II桁の最軽症であるJCS 10に該当する。
✗ 1. 誤り
開眼しているが自分の名前がいえない。
刺激しなくても開眼している時点でI桁。氏名・生年月日が言えないのはI桁の最重症で、JCS 3である。
✗ 3. 誤り
痛み刺激を与えても全く反応せず閉眼したままである。
痛み刺激でも覚醒せず、運動反応もまったくない最重症の状態で、JCS 300にあたる。
✗ 4. 誤り
痛み刺激でも開眼しないが払いのけるような動作をする。
開眼しないのでIII桁。痛み刺激を払いのける動作があるのはIII桁の最軽症で、JCS 100である。
ポイント
  • JCSはまず桁を決める。I桁=刺激なしで覚醒、II桁=刺激すると覚醒、III桁=刺激しても覚醒しない。
  • II桁の細分は「開眼させるのに必要な刺激の強さ」。10=普通の呼びかけ、20=大声や体を揺さぶる、30=痛み刺激+呼びかけの反復。
  • III桁の細分は「痛み刺激への運動反応」。100=払いのける、200=少し動かす・顔をしかめる、300=無反応。
  • 「自分の名前が言えない」はI-3で、桁が違うと重症度が大きく変わるので数字の桁数に注目する。
  • 記録時はJCSだけで判断せず、瞳孔・麻痺・バイタルも併せて確認し、悪化があればただちに医療機関へつなぐ。
比較表
スコア状態
I(刺激しないでも覚醒)1だいたい意識清明だが、いま一つはっきりしない
2見当識障害がある
3自分の名前・生年月日が言えない
II(刺激すると覚醒)10普通の呼びかけで容易に開眼する
20大きな声または体を揺さぶることで開眼する
30痛み刺激を加えつつ呼びかけを繰り返すと、かろうじて開眼する
III(刺激しても覚醒しない)100痛み刺激に対し、払いのけるような動作をする
200痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめたりする
300痛み刺激にまったく反応しない
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