学習トップ理由で解く 柔道整復師衛生学・公衆衛生学 ▸ §2 公衆衛生 / QJ25A111

理由で解く 柔道整復師

QJ25A111 衛生学・公衆衛生学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問111
問題
わが国の人口動態統計で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 全数調査である。
2 5年に一度実施される。
3 婚姻についてのデータが得られる。
4 得られたデータから人口ピラミッドを作成する。
解答
正解1(全数調査である。)、3(婚姻についてのデータが得られる。)
解説

人口動態統計は届出をすべて集計する全数調査であり、婚姻も対象に含まれる。よって1と3を選ぶ(2つ選べ)。

人口動態統計は、出生・死亡・死産・婚姻・離婚という5種類の届出を1年間分集計したもので、市区町村に出された届書から人口動態調査票が作られ、保健所・都道府県を経て厚生労働省がまとめる。届出の全件を扱うので標本調査ではなく全数調査であり、毎年(月報・年間推計・確定数の形で)継続して公表される。ここから出生率、合計特殊出生率、死亡率、死因別死亡率、婚姻率・離婚率といった「人口の動き」を表す指標が得られる。これに対し、ある一時点で人口がどう分布しているかという「人口の姿」は人口静態統計=国勢調査(総務省、5年に一度、10月1日現在)が受け持ち、人口ピラミッドはその年齢・性別人口から描かれる。動態=動き(毎年・届出)、静態=姿(5年ごと・国勢調査)という対で覚えると設問の引っかけを外せる。

✓ 1. 正しい
全数調査である。
出生届・死亡届・死産届・婚姻届・離婚届は法律上の届出義務があり、提出されたものはすべて調査票として集計される。一部を抜き出して全体を推計する標本調査ではないので、全数調査で正しい。ちなみに国民生活基礎調査や国民健康・栄養調査は標本調査であり、対比で問われやすい。
✓ 3. 正しい
婚姻についてのデータが得られる。
人口動態統計の5事象は出生・死亡・死産・婚姻・離婚である。婚姻件数や婚姻率、平均初婚年齢などはここから得られる。「動態=生まれる・死ぬ・結婚する・別れる」と唱えて5事象を固めておくとよい。
✗ 2. 誤り
5年に一度実施される。
5年に一度実施されるのは国勢調査(人口静態統計)である。人口動態統計は届出を毎年集計し、速報・概数・確定数として継続的に公表される。周期の数字が出たら、まず国勢調査と取り違えていないか確認する。
✗ 4. 誤り
得られたデータから人口ピラミッドを作成する。
人口ピラミッドは、ある時点の男女別・年齢階級別の人口を積み上げた図であり、人口静態統計(国勢調査およびそれをもとにした人口推計)から作成する。人口動態統計が扱うのは1年間に起きた事象の件数なので、ここからピラミッドは描けない。
ポイント
  • 人口動態統計の5事象=出生・死亡・死産・婚姻・離婚。届出を毎年全数集計(厚生労働省)。
  • 人口静態統計=国勢調査(総務省・5年に一度・10月1日現在)。人口ピラミッドはこちら。
  • 動態から出る指標:出生率、合計特殊出生率、粗死亡率、年齢調整死亡率、死因別死亡率、婚姻率・離婚率、乳児死亡率。
  • 標本調査の代表は国民生活基礎調査・国民健康・栄養調査。全数か標本かは頻出の対比。
  • 覚え方:動態=人口の「動き」(毎年)、静態=人口の「姿」(5年ごと)。
比較表
人口動態統計国勢調査(人口静態統計)
とらえるもの1年間に起きた出来事(人口の動き)ある時点の人口・世帯の姿
対象出生・死亡・死産・婚姻・離婚全人口・全世帯
方法届出をすべて集計(全数)全数調査(申告)
頻度毎年(月報・概数・確定数)5年に一度(10月1日現在)
所管厚生労働省総務省
代表的な産物出生率、合計特殊出生率、死因別死亡率、婚姻率人口ピラミッド、年齢3区分別人口、人口密度
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。