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理由で解く 柔道整復師

QJ25A109 衛生学・公衆衛生学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問109
問題
医療計画で誤っているのはどれか。
選択肢
1 医療圏を設定する。
2 必要病床数を算定する。
3 5疾病5事業について記載する。
4 地域保健法により策定が定められている。
解答
正解4(地域保健法により策定が定められている。)
解説

医療計画の根拠法は医療法であって、地域保健法ではない。したがって誤っているのは4。

医療計画は、地域の医療提供体制をどう組み立てるかを都道府県が描く設計図で、医療法に基づいて策定される。地域を医療圏に区切り、圏域ごとに病床数の上限を算定して病床の地域偏在をならし、主要な疾病・事業ごとに「どの医療機関がどの役割を担い、どうつなぐか」を明示する。第25回の出題当時は第6次医療計画にあたり、がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病・精神疾患の5疾病と、救急医療・災害時医療・へき地医療・周産期医療・小児医療の5事業、これに在宅医療を加えて記載することとされていた。一方の地域保健法は、保健所や市町村保健センターの設置など地域保健の実施体制を定める法律で、受け持つ範囲がまったく違う。名前の似た法律が並んだときは「誰が・何法で・何を決めるか」の3点で切り分けると迷わない。

✓ 4. これが誤り(=正解)
地域保健法により策定が定められている。
医療計画を都道府県に義務づけているのは医療法である。地域保健法が定めているのは、保健所・市町村保健センターの設置や地域保健対策の基本指針といった「地域保健の実施体制」であり、医療圏や病床数を決める規定は置かれていない。医療計画=医療法、保健所=地域保健法、と対にして覚えると混同しにくい。
✗ 1. 正しい記述(設問の答えではない)
医療圏を設定する。
医療計画では医療圏を設定する。一次医療圏(市町村単位の日常的な外来医療)、二次医療圏(一般的な入院医療をおおむね完結させる単位で、医療計画の中心)、三次医療圏(原則として都道府県単位で高度・特殊な医療を担う)という区分で、圏域ごとに必要な機能を配置する。
✗ 2. 正しい記述(設問の答えではない)
必要病床数を算定する。
医療計画は圏域ごとに病床数の目安を算定し、これを超える病床過剰地域では新規の増床を抑える仕組みを持つ。かつての法令用語が「必要病床数」で、現在は「基準病床数」と呼ぶ。名称は変わったが、病床の量をコントロールするという医療計画の役割そのものは変わっていない。
✗ 3. 正しい記述(設問の答えではない)
5疾病5事業について記載する。
出題当時の医療計画は、5疾病(がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病・精神疾患)と5事業(救急・災害時・へき地・周産期・小児)、および在宅医療について、目標と連携体制を記載することとされていた。もとは4疾病4事業だったものに精神疾患と災害時医療が加わって5疾病5事業になった、という経緯で押さえておくとよい。
ポイント
  • 医療計画=医療法に基づき都道府県が策定する。地域保健法は保健所・市町村保健センターの法律。
  • 三本柱は「医療圏の設定」「病床数(必要病床数→現在は基準病床数)の算定」「5疾病5事業+在宅医療の連携体制」。
  • 二次医療圏は一般的な入院医療を完結させる単位で、医療計画の実務上の中心となる。
  • 5疾病=がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病・精神疾患/5事業=救急・災害時・へき地・周産期・小児。
  • 紛らわしい法律が出たら「誰が・何法で・何を決めるか」の3点セットで整理する。
比較表
法律主に定めていること実施主体
医療法医療計画(医療圏、基準病床数、5疾病5事業+在宅医療)、医療機関の開設・管理・広告都道府県
地域保健法保健所・市町村保健センターの設置、地域保健対策の基本指針都道府県・市町村
健康増進法健康日本21、国民健康・栄養調査、受動喫煙防止国・都道府県・市町村
高齢者医療確保法特定健康診査・特定保健指導、後期高齢者医療制度医療保険者・広域連合
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