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理由で解く 柔道整復師

QJ24A114 衛生学・公衆衛生学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問114
問題
国民医療費で誤っているのはどれか。
選択肢
1 公費と医療保険、後期高齢者医療給付、患者負担で構成される。
2 国民所得に対する割合は5%を下回る。
3 傷病別医療費構成割合では循環器疾患が最も多い。
4 65歳以上の一人あたりの国民医療費は65歳未満の4倍を超える。
解答
正解2(国民所得に対する割合は5%を下回る。)
解説

国民医療費の国民所得に対する割合は5%どころか10%を超えている。第24回の受験時点で最新だった平成25年度は40兆610億円、国民所得比11.16%で、誤りは2。

国民医療費は、その年度に医療機関等で保険診療の対象となりうる傷病の治療に要した費用を推計したものである。正常な妊娠・分娩、健康診断・人間ドック、予防接種、市販薬の購入費、差額ベッド代などの保険外費用は含まれないという範囲の限定をまず押さえたい。平成25年度(2013年度)は総額40兆610億円で初めて40兆円台に達し、人口一人当たり31万4,700円、国民所得に対する比率11.16%、国内総生産に対する比率も8%台だった。増加の主因は人口の高齢化と医療の高度化で、国民所得の伸びを上回るペースで医療費が伸びてきたことが、この比率が上昇し続ける理由である。制度区分別にみると医療保険等給付分がおよそ46%、後期高齢者医療給付分がおよそ33%、患者等負担分がおよそ12%、公費負担医療給付分がおよそ7%という構成になる。

✗ 1. 正しい記述(答えではない)
公費と医療保険、後期高齢者医療給付、患者負担で構成される。
国民医療費の制度区分別内訳は、公費負担医療給付分・医療保険等給付分・後期高齢者医療給付分・患者等負担分の4つ。選択肢の記述はこの区分と一致する。
✓ 2. これが誤り=正答
国民所得に対する割合は5%を下回る。
平成25年度の国民所得に対する比率は11.16%で、5%を大きく上回る。国民医療費は制度発足以来ほぼ一貫して増え続け、国民所得の伸びを上回ってきたため、この比率は上昇基調にある。「国民所得の1割を超える」と数字の感覚で覚えておくと、5%・3%といった数字を出す選択肢を即座に切れる。
✗ 3. 正しい記述(答えではない)
傷病別医療費構成割合では循環器疾患が最も多い。
傷病分類別の医科診療医療費では循環器系の疾患が最多で、平成25年度は約5.9兆円と医科診療医療費のおよそ2割(約20.6%)を占めた。高血圧性疾患、虚血性心疾患、脳血管疾患が積み上がるためである。次いで新生物が約13%で2位。3位以下は筋骨格系及び結合組織の疾患、損傷・中毒及びその他の外因の影響、呼吸器系の疾患などが接近して並び、年次により入れ替わるため順位を覚える必要はない。
✗ 4. 正しい記述(答えではない)
65歳以上の一人あたりの国民医療費は65歳未満の4倍を超える。
平成25年度の一人当たり国民医療費は65歳未満が約17.8万円、65歳以上が約72.4万円で、比はおよそ4.1倍。高齢者ほど受診率が高く、複数疾患を併せもち入院期間も長くなるためである。
ポイント
  • 平成25年度 国民医療費 40兆610億円(初の40兆円台)、一人当たり31万4,700円
  • 国民所得比 11.16%、GDP比は8%台。「国民所得の1割超」で覚える
  • 制度区分別=公費負担医療給付分/医療保険等給付分/後期高齢者医療給付分/患者等負担分
  • 傷病分類別(医科診療医療費)の最多は循環器系の疾患で約2割、次いで新生物で約13%。3位以下は年次により入れ替わるので覚えなくてよい
  • 65歳以上の一人当たり医療費は65歳未満の約4倍
  • 正常妊娠・分娩、健診・人間ドック、予防接種、市販薬、差額ベッド代は国民医療費に含まれない
比較表
国民医療費に含まれる国民医療費に含まれない
保険診療の対象となりうる傷病の治療費(医科・歯科・薬局調剤)正常な妊娠・分娩に要する費用
入院時食事療養費・生活療養費健康診断・人間ドック・予防接種
訪問看護医療費市販薬(OTC医薬品)の購入費
柔道整復・あん摩マッサージ等の療養費差額ベッド代など保険外の自己負担
患者の一部負担金身体の傷病と直接関係のない美容整形・歯科矯正等
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