学習トップ理由で解く 柔道整復師衛生学・公衆衛生学 ▸ §1 健康の保持増進と疾病予防 / QJ24A113

理由で解く 柔道整復師

QJ24A113 衛生学・公衆衛生学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問113
問題
微量で生体内の代謝や生理機能を調整するのはどれか。
選択肢
1 糖質
2 食物繊維
3 蛋白質
4 ビタミン
解答
正解4(ビタミン)
解説

五大栄養素のうち、ごく微量で体内の代謝や生理機能を調整する役割を担うのはビタミン(およびミネラル)である。正答は4。

栄養素の働きは大きく3つに分けられる。エネルギー源になるもの(糖質・脂質・蛋白質)、体をつくる材料になるもの(蛋白質・脂質・ミネラル)、体の調子を整えるもの(ビタミン・ミネラル)である。糖質4kcal/g、脂質9kcal/g、蛋白質4kcal/gという三大栄養素は必要量がグラム単位に達するのに対し、ビタミンは1日あたりミリグラムからマイクログラムの単位で足りる。それでも不可欠なのは、ビタミンが酵素の補酵素や生体反応の調節因子として働き、少量で多くの反応を回すからである。ビタミンはヒトの体内で合成できないか、必要量を満たすほど合成できない有機化合物で、欠乏すると特有の欠乏症が現れる。水溶性ビタミン(B群・C)は余剰が尿に排泄されるため毎日の摂取が必要で、脂溶性ビタミン(A・D・E・K)は肝臓や脂肪組織に蓄積するためサプリメントによる過剰症に注意する。

✗ 1. 誤り
糖質
1gあたり約4kcalを供給する主要なエネルギー源で、とくに脳と赤血球はグルコースを主な燃料とする。1日に数百g摂取する栄養素であり、「微量で調整する」という設問の条件に当てはまらない。
✗ 2. 誤り
食物繊維
ヒトの消化酵素で分解されない難消化性成分で、排便の促進、食後血糖上昇の抑制、血中コレステロール低下などに寄与する。有用ではあるが、1日の目標量は十数g〜20g台と微量とはいえず、酵素反応を調節する役割でもない。
✗ 3. 誤り
蛋白質
筋・骨・皮膚などの構成成分であり、酵素・ホルモン・抗体・輸送蛋白の材料にもなる。1gあたり約4kcalのエネルギー源でもある。必要量は1日数十gで、これも微量ではない。
✓ 4. 正しい
ビタミン
ミリグラムからマイクログラムという微量で、補酵素や調節因子として代謝と生理機能を調整する有機化合物。エネルギー源にも主要な体構成成分にもならないのに欠かせない点が特徴で、不足すると脚気(B1)、口角炎(B2)、ペラグラ(ナイアシン)、壊血病(C)、夜盲症(A)、くる病・骨軟化症(D)、出血傾向(K)など特有の欠乏症を生じる。
ポイント
  • 五大栄養素=糖質・脂質・蛋白質・ビタミン・ミネラル
  • エネルギー源は糖質4kcal/g、脂質9kcal/g、蛋白質4kcal/g
  • 体の調子を整える(調整)栄養素はビタミンとミネラル。微量で働くのが特徴
  • 水溶性ビタミン(B群・C)は蓄積しにくく毎日の摂取が必要、脂溶性ビタミン(A・D・E・K)は蓄積し過剰症に注意
  • 代表的欠乏症:B1脚気・ウェルニッケ脳症、B2口角炎、ナイアシンでペラグラ、C壊血病、A夜盲症、Dくる病/骨軟化症、K出血傾向
比較表
働き担う栄養素必要量の目安
エネルギー源になる糖質・脂質・蛋白質1日 数十〜数百g
体をつくる蛋白質・脂質・ミネラル1日 数〜数十g
体の調子を整えるビタミン・ミネラル1日 mg〜μg(微量)
(参考)第6の栄養素食物繊維1日 十数〜20g台
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