学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §9 腫瘍 / QJ25A106
理由で解く 柔道整復師
良性腫瘍は周囲の組織を押しのけるように大きくなる膨張性(圧排性)増殖を示します。組織破壊・悪液質・壊死傾向はいずれも悪性腫瘍の特徴です。
良性腫瘍は分化度が高くて母組織に似ており、細胞異型・構造異型が乏しく、増殖が遅く、転移しません。押しのけるように増えるため周囲に線維性の被膜ができやすく、境界は明瞭で可動性があります。悪性腫瘍は浸潤性発育で境界が不明瞭となり、周囲組織へ入り込んで破壊し、リンパ行性・血行性・播種性に転移します。増殖速度に血管新生が追いつかないため中心部が壊死・出血しやすく、全身では食欲不振・体重減少・貧血・全身衰弱からなる悪液質をきたします。ただし良性でも発生部位によっては危険で、頭蓋内の髄膜腫のように圧迫症状で重い障害を招くことがあり、「良性だから安心」と単純化しないことが大切です。
| 良性腫瘍 | 悪性腫瘍 | |
|---|---|---|
| 発育様式 | 膨張性(圧排性) | 浸潤性 |
| 境界・被膜 | 明瞭、被膜あり、可動性あり | 不明瞭、被膜なし、周囲に固着 |
| 増殖速度 | 遅い | 速い |
| 異型性・分化度 | 異型に乏しく高分化 | 異型が強く低分化のことが多い |
| 壊死・出血 | 乏しい | 起こしやすい |
| 転移 | しない | する |
| 全身影響 | 少ない(部位により圧迫症状) | 悪液質をきたす |
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