学習トップ理由で解く 柔道整復師運動学 ▸ §7 運動発達 / QJ25A094

理由で解く 柔道整復師

QJ25A094 運動学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問94
問題
運動技能学習で正しいのはどれか。
選択肢
1 初期相は協調運動へと融合していく時期である。
2 中間相は言語的要素が強いため言語・運動段階ともいう。
3 最終相は順序や段取りを特に意識する段階である。
4 結果の知識は付加的フィードバックである。
解答
正解4(結果の知識は付加的フィードバックである。)
解説

結果の知識(KR)は、外部から与えられる付加的(外在的)フィードバックです。正答は4です。

運動技能の学習は一般に3つの相を経て進みます。初期相(認知相)は、動作の順序や段取りを言葉で確認しながら行う段階で「言語・運動段階」とも呼ばれ、誤りが多く動作もぎこちなくなります。中間相(連合相)は、ばらばらだった個々の動作がつながって協調運動へと融合していく段階で、誤りが減り無駄な力みも少なくなります。最終相(自動相)は、意識しなくても遂行でき、会話などほかの作業と並行してもこなせる段階です。一方フィードバックは、自分の筋・関節・視覚などの感覚受容器から得る内在的フィードバックと、指導者の言葉や映像・記録など外部から与えられる付加的(外在的)フィードバックに分かれます。後者の代表が、結果がどうだったかを伝える結果の知識(KR)と、動き方そのものを伝えるパフォーマンスの知識(KP)です。

✗ 1. 誤り
初期相は協調運動へと融合していく時期である。
個々の動作が協調運動へ融合していくのは中間相(連合相)の特徴です。初期相は、動作の順序や段取りを言葉で確認しながら進める段階にあたります。1には中間相(連合相)の説明が、2と3には初期相(認知相)の説明が当てはめられています。3つの相の特徴を並べて確認しておきましょう。
✗ 2. 誤り
中間相は言語的要素が強いため言語・運動段階ともいう。
言語・運動段階と呼ばれるのは初期相(認知相)です。中間相では言語的な確認が減り、動作そのものが滑らかにつながっていきます。「言葉で確認するのは最初だけ」と流れで覚えると取り違えにくくなります。
✗ 3. 誤り
最終相は順序や段取りを特に意識する段階である。
順序や段取りを特に意識するのは初期相です。最終相は自動相とも呼ばれ、意識を向けなくても動作を遂行でき、ほかの課題と同時に行える段階です。学習が進むほど意識の関与が減っていく、という方向性をつかんでおきましょう。
✓ 4. 正しい
結果の知識は付加的フィードバックである。
結果の知識(KR)は、指導者の言葉やタイム・得点の記録など、外部から与えられる情報です。自分の感覚受容器から得られる内在的フィードバックと区別して、付加的(外在的)フィードバックと呼びます。指導の場面では初期相ほどKRをこまめに与え、習熟が進むにつれて頻度を減らしていくと、学習者自身の感覚に基づく修正力が育ちます。
ポイント
  • 初期相(認知相)=言語・運動段階。順序や段取りを言葉で確認し、誤りが多い。
  • 中間相(連合相)=個々の動作が協調運動へ融合し、誤りが減る。
  • 最終相(自動相)=意識せず遂行でき、ほかの課題と並行してもできる。
  • フィードバックは内在的(自分の感覚由来)と付加的・外在的(外部から与えられる情報)に大別する。
  • 付加的フィードバックの代表がKR(結果の知識)とKP(パフォーマンスの知識)。初期はこまめに、習熟に伴い頻度を減らすと定着しやすい。
比較表
別名特徴
初期相認知相/言語・運動段階順序・段取りを言語的に確認。誤りが多くぎこちない
中間相連合相個々の動作が協調運動へ融合。誤りが減り効率が上がる
最終相自動相意識せず遂行でき、他の作業と並行できる
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