学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §10 生殖 / QJ25A084

理由で解く 柔道整復師

QJ25A084 生理学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問84
問題
月経周期の中で血中プロゲステロン値が最も高くなる時期はどれか。
選択肢
1 月経期
2 増殖期
3 排卵期
4 分泌期
解答
正解4(分泌期)
解説

プロゲステロンは排卵後にできる黄体から大量に分泌されます。黄体期にあたる子宮内膜の分泌期が最高値の時期なので、正解は4です。

月経周期は、子宮内膜の変化でみると月経期・増殖期・分泌期、卵巣の変化でみると卵胞期・排卵期・黄体期と呼び、増殖期=卵胞期、分泌期=黄体期が対応します。増殖期は発育する卵胞から分泌されるエストロゲンが主役で、子宮内膜を増殖・肥厚させます。エストロゲンのピークが引き金となってLHサージが起こり排卵すると、排卵後の卵胞は黄体に変化してプロゲステロンを大量に分泌します。プロゲステロンは肥厚した内膜の腺から分泌を促し、受精卵が着床しやすい状態に整えます(分泌期)。血中プロゲステロン値は排卵後およそ1週間の黄体中期に最高となり、妊娠が成立しなければ黄体は白体へ退縮してプロゲステロン・エストロゲンとも急減し、内膜が剥離して月経が始まります。プロゲステロンは体温中枢のセットポイントを上げるため、分泌期は基礎体温の高温相にあたり、基礎体温表からも分泌期=プロゲステロン優位と確認できます。

✓ 4. 正しい
分泌期
分泌期は卵巣でいう黄体期にあたり、黄体からプロゲステロンが大量に分泌されます。血中濃度は排卵後およそ1週間の黄体中期にピークとなり、基礎体温も高温相になります。「排卵してはじめて黄体ができる=プロゲステロンは排卵より後」と時系列で押さえるのが確実です。
✗ 1. 誤り
月経期
月経期は黄体が退縮した直後で、エストロゲン・プロゲステロンともに周期中で最も低い時期です。むしろこの両ホルモンの急激な低下が内膜の剥離、すなわち月経を引き起こす引き金になります。「ホルモンが下がるから月経が来る」と因果で覚えましょう。
✗ 2. 誤り
増殖期
増殖期は卵胞期にあたり、発育卵胞からのエストロゲンが上昇して内膜を厚くする時期です。まだ排卵前で黄体が存在しないため、プロゲステロンは低値のままです。基礎体温も低温相であることが、プロゲステロンが低いことの裏づけになります。
✗ 3. 誤り
排卵期
排卵期にはプロゲステロンがわずかに上がり始めますが、まだピークには程遠い値です。この時期に目立つのはエストロゲンのピークとそれに続くLHサージで、これが排卵のスイッチになります。「排卵期=LHサージ、分泌期=プロゲステロン最高」と主役を分けて記憶しましょう。
ポイント
  • プロゲステロンの分泌源は排卵後に形成される黄体(妊娠成立後は妊娠黄体、妊娠3〜4か月以降は胎盤)。
  • 分泌期=黄体期。血中プロゲステロンは排卵後約1週間の黄体中期に最高となる。
  • 増殖期=卵胞期はエストロゲン優位で、内膜が増殖・肥厚する。
  • 排卵期の主役はエストロゲンのピークとLHサージ。
  • プロゲステロンは基礎体温を上げるため、分泌期は高温相になる。
比較表
時期(子宮内膜/卵巣)主なホルモンプロゲステロン子宮内膜・基礎体温
月経期いずれも低値最低レベル内膜が剥離/低温相
増殖期(卵胞期)エストロゲン上昇低値内膜が増殖・肥厚/低温相
排卵期エストロゲンのピーク→LHサージ上がり始めだが低い排卵が起こる/低温から高温への移行
分泌期(黄体期)プロゲステロン優位(エストロゲンも再上昇)最高値(黄体中期)腺分泌が盛んで着床に備える/高温相
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