学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §2 血液 / QJ25A062

理由で解く 柔道整復師

QJ25A062 生理学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問62
問題
胸腺で成熟する細胞はどれか。
選択肢
1 好中球
2 好酸球
3 Bリンパ球
4 Tリンパ球
解答
正解4(Tリンパ球)
解説

胸腺で成熟するのはTリンパ球である。Tの「T」はthymus(胸腺)の頭文字で、名前そのものが答えになっている。

血球はすべて骨髄の造血幹細胞から生まれる。そのうちT細胞の前駆細胞だけは骨髄を出て血流に乗り胸腺へ入り、皮質から髄質へ移動しながら「抗原提示分子を認識できるものを残す(正の選択)」「自己成分に強く反応するものを除く(負の選択)」という選別を受けて、生き残ったものだけが成熟T細胞として末梢のリンパ組織へ送り出される。一方、B細胞は骨髄(bone marrow)にとどまったまま成熟する。胸腺は思春期に最大となり、その後は脂肪に置き換わって退縮していく。

✓ 4. 正しい
Tリンパ球
骨髄由来の前駆細胞が胸腺で分化・選択を受けて成熟する。細胞性免疫の主役で、ヘルパーT細胞・細胞傷害性T細胞・制御性T細胞などに分かれる。
✗ 1. 誤り
好中球
骨髄で骨髄芽球から分化・成熟する顆粒球で、白血球の約6割を占める。細菌を貪食する自然免疫の主力だが、胸腺は関与しない。
✗ 2. 誤り
好酸球
これも骨髄で成熟する顆粒球。寄生虫感染やアレルギー疾患で増加するが、成熟の場は胸腺ではない。
✗ 3. 誤り
Bリンパ球
リンパ球ではあるが、成熟するのは骨髄である。抗原刺激を受けると形質細胞に分化して抗体を産生し、液性免疫を担う。
ポイント
  • T細胞=thymus(胸腺)で成熟、B細胞=bone marrow(骨髄)で成熟。頭文字で対にして覚える。
  • 血球の生まれる場所はすべて骨髄。胸腺は「T細胞を仕上げて選別する場所」。
  • 胸腺では正の選択・負の選択が行われ、自己に強く反応する細胞が除かれる(自己寛容の成立)。
  • 好中球・好酸球・好塩基球などの顆粒球は骨髄で成熟する。
  • 胸腺は思春期に最大、その後退縮する。
比較表
Tリンパ球Bリンパ球
成熟する場所胸腺骨髄
担う免疫細胞性免疫液性免疫
主な働き感染細胞の傷害、他の免疫細胞の調節形質細胞となり抗体を産生
抗原の認識抗原提示分子とともに認識抗原を直接認識できる
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