学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §2 血液 / QJ25A063
理由で解く 柔道整復師
ビタミンKは、凝固因子のグルタミン酸残基をγ-カルボキシグルタミン酸(Gla)に変える反応の補酵素です。この修飾を受けるのは第Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ因子で、選択肢の中では第Ⅱ因子(プロトロンビン)が当てはまります。
肝細胞で作られる凝固因子のうち、第Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ因子はγ-グルタミルカルボキシラーゼによってGla残基を持つようになります。この強い負電荷がCa2+を橋渡し役にして、損傷部位の血小板膜リン脂質に因子をつなぎ止めます。足場に乗って初めて凝固反応が一気に加速するため、ビタミンKが足りないと因子は合成されてもGlaを持たない不完全な分子(PIVKA)となり働けません。新生児(腸内細菌が未熟でビタミンKが乏しい)の出血やワルファリン投与でプロトロンビン時間が延びるのはこの仕組みによります。逆に言えば、ビタミンK依存かどうかを決めるのは「肝細胞で作られるかどうか」ではなく「Gla化を受けるかどうか」です。覚え方は「肉・納豆=2・9・7・10」。納豆=ビタミンKと結びつけると想起しやすくなります。
| 区分 | 該当する因子 | 作られる場所 | 欠乏・阻害時の指標 |
|---|---|---|---|
| ビタミンK依存性(Gla化を受ける) | 第Ⅱ(2)、第Ⅶ(7)、第Ⅸ(9)、第Ⅹ(10)、プロテインC・S | 肝細胞 | PT延長(第Ⅶの半減期が短く早期に現れる) |
| ビタミンK非依存(肝細胞で産生) | 第Ⅰ(フィブリノゲン)、第Ⅴ(5)、第Ⅺ(11)、第ⅩⅢ(13)など | 肝細胞 | 肝不全で低下。ビタミンK投与では戻らない |
| ビタミンK非依存(肝細胞以外で産生) | 第Ⅷ(8)因子、von Willebrand因子 | 肝類洞内皮細胞など血管内皮系(肝細胞ではない) | 欠乏でAPTT延長(血友病A、von Willebrand病) |
| 因子ではあるが蛋白でない/膜蛋白 | 第Ⅲ(組織因子)、第Ⅳ(Ca2+) | 組織細胞膜・血漿 | ビタミンKと無関係 |
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