学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §1 総論 / QJ25A061
理由で解く 柔道整復師
酸塩基平衡がくずれたとき、呼吸を速めること(換気の増加)が代償として働くのは代謝性アシドーシスである。血液にたまった酸の分だけ肺からCO₂を吐き出し、pHを正常側へ戻そうとする。
血液のpHは、腎が調節するHCO₃⁻と、肺が調節するPaCO₂の比で決まる。そのため代謝性の異常(HCO₃⁻の増減)は呼吸で、呼吸性の異常(PaCO₂の増減)は腎で補うという「たすきがけ」の関係になる。代謝性アシドーシスではHCO₃⁻が減ってpHが下がり、頸動脈体などの末梢化学受容器と延髄が刺激されて換気量が増え、PaCO₂が下がってpHが持ち上がる。糖尿病ケトアシドーシスでみられる大きく深いクスマウル(Kussmaul)呼吸がその典型である。呼吸性代償は数分で立ち上がるのに対し、腎性代償は数時間から数日かかる点も一緒に覚えておきたい。
| 病態 | 一次変化 | 代償の担い手 | 実際の呼吸状態 | 代表例 |
|---|---|---|---|---|
| 呼吸性アシドーシス | PaCO₂↑ | 腎(HCO₃⁻↑) | 低換気(一次変化そのもの) | COPD、呼吸抑制 |
| 呼吸性アルカローシス | PaCO₂↓ | 腎(HCO₃⁻↓) | 過換気(一次変化そのもの) | 過換気症候群 |
| 代謝性アシドーシス | HCO₃⁻↓ | 肺(PaCO₂↓) | 呼吸促進=クスマウル呼吸(代償) | 糖尿病ケトアシドーシス、下痢 |
| 代謝性アルカローシス | HCO₃⁻↑ | 肺(PaCO₂↑) | 呼吸抑制=低換気(代償) | 嘔吐、利尿薬 |
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