学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §8 内分泌器系 / QJ25A051

理由で解く 柔道整復師

QJ25A051 解剖学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問51
問題
プロゲステロンを分泌するのはどれか。
選択肢
1 二次卵胞
2 グラーフ卵胞
3 黄体
4 白体
解答
正解3(黄体)
解説

プロゲステロン(黄体ホルモン)を分泌するのは、排卵後の卵胞が変化してできる黄体である。卵胞の段階ではエストロゲンが主役で、排卵を境にプロゲステロンへ主役が交代する、と押さえる。

卵巣周期は排卵前の卵胞期と排卵後の黄体期に分かれる。卵胞期には発育中の卵胞の顆粒膜細胞と莢膜細胞が協同してエストロゲンをつくり、子宮内膜を増殖期に導く。排卵が起こると、卵子を放出したあとの卵胞壁が下垂体からの黄体形成ホルモン(LH)を受けて黄体へ変化し、顆粒膜ルテイン細胞がプロゲステロンを大量に分泌するようになる。プロゲステロンは子宮内膜を分泌期(受精卵が着床しやすい状態)に変え、基礎体温を上げ、妊娠を維持する方向に働く。着床が起こらなければ黄体は約2週間で退縮して線維性の白体となり、分泌が止まることで月経が始まる。着床すればhCGの刺激で妊娠黄体となり、しばらく分泌が続く。「卵胞=エストロゲン、黄体=プロゲステロン、白体=分泌なし」と時間軸で並べて覚えるとよい。

✓ 3. 正しい
黄体
排卵後に残った卵胞壁が黄体化してできる一時的な内分泌組織で、プロゲステロンを主体にエストロゲンも分泌する。基礎体温の上昇(高温相)と子宮内膜の分泌期化は、この黄体からのプロゲステロンによる。
✗ 1. 誤り
二次卵胞
卵胞腔ができ始めた発育途中の卵胞で、まだ排卵していない。顆粒膜細胞・莢膜細胞がエストロゲンを産生する段階であり、プロゲステロンを分泌する組織ではない。
✗ 2. 誤り
グラーフ卵胞
成熟卵胞のことで、排卵直前の状態。エストロゲン分泌が最も高まり、そのピークがLHサージを引き起こして排卵に至る。プロゲステロンを出すのは、この卵胞が排卵後に黄体へ変化してからである。
✗ 4. 誤り
白体
黄体が退縮・線維化してできた白色の瘢痕組織で、ホルモン分泌能はない。黄体の「なれの果て」であり、分泌の終点と覚える。
ポイント
  • 排卵前=卵胞がエストロゲン、排卵後=黄体がプロゲステロン。境目は排卵。
  • 黄体化を促すのは下垂体前葉のLH(黄体形成ホルモン)。
  • プロゲステロンの作用は「子宮内膜の分泌期化・基礎体温上昇・妊娠維持」の3つで覚える。
  • 妊娠しなければ黄体は約14日で白体へ退縮し、分泌が止まって月経が起こる。
  • 着床するとhCGが黄体を維持し、妊娠黄体としてプロゲステロン分泌が続く。
比較表
段階状態主に分泌するホルモン
一次・二次卵胞発育途中の卵胞エストロゲン(少量~増加)
グラーフ卵胞(成熟卵胞)排卵直前エストロゲン(ピーク)
黄体排卵後の卵胞壁が変化プロゲステロン(+エストロゲン)
白体黄体が退縮した瘢痕分泌しない
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