学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §6 泌尿器系 / QJ25A047

理由で解く 柔道整復師

QJ25A047 解剖学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問47
問題
尿管の粘膜上皮はどれか。
選択肢
1 移行上皮
2 円柱上皮
3 多列上皮
4 扁平上皮
解答
正解1(移行上皮)
解説

尿管の粘膜上皮は移行上皮(尿路上皮)である。

移行上皮は伸び縮みする管腔臓器に特有の重層上皮で、内腔が空のときは表層細胞が丸く盛り上がって層が厚く見え、尿がたまって壁が伸展すると細胞が扁平になって層が薄く見える。この「見た目が移り変わる」性質が名前の由来である。分布するのは腎杯・腎盤・尿管・膀胱・尿道起始部で、まとめて尿路上皮と呼ぶ。表層細胞どうしは強固な結合で密着し、高浸透圧で酸性の尿から下層の組織を守るバリアとしても働く。上皮の種類は丸暗記せず、「その場所で何が求められるか(伸展・吸収・摩擦への耐性・物質交換)」から考えると必ず導ける。

✓ 1. 正しい
移行上皮
伸展に応じて細胞の形と層の厚みが変わる重層上皮。腎杯・腎盤・尿管・膀胱・尿道起始部を覆い、尿からのバリアも担う。
✗ 2. 誤り
円柱上皮
背の高い細胞が並び、分泌と吸収に適する。胃・腸・子宮・胆嚢などの内面を覆う。伸展性は求められない場所である。
✗ 3. 誤り
多列上皮
多列線毛上皮として気管・気管支・鼻腔に分布し、線毛運動で粘液と異物を運び出す。尿路には存在しない。
✗ 4. 誤り
扁平上皮
単層扁平上皮は肺胞や血管内皮など物質交換の場、重層扁平上皮は表皮・口腔・食道・腟など摩擦に耐える場に分布する。
ポイント
  • 尿路上皮(移行上皮)=腎杯・腎盤・尿管・膀胱・尿道起始部
  • 伸展の有無で細胞の形と層の厚みが変わるのが特徴
  • 尿から組織を守るバリアとしても働く
  • 上皮は「その場所に必要な機能」から逆算して考える
  • 気道=多列線毛上皮、消化管=単層円柱上皮、食道・腟=重層扁平上皮とセットで整理する
比較表
上皮主な分布機能
移行上皮腎盤・尿管・膀胱伸展に対応・バリア
単層円柱上皮胃・腸・子宮分泌・吸収
多列線毛上皮気管・気管支異物の排出
単層扁平上皮肺胞・血管内皮物質交換
重層扁平上皮表皮・口腔・食道・腟摩擦への抵抗
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。