学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §5 呼吸器系 / QJ25A045

理由で解く 柔道整復師

QJ25A045 解剖学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問45
問題
右主気管支の特徴はどれか。
選択肢
1 左主気管支より短い。
2 左主気管支より細い。
3 左主気管支より枝が少ない。
4 左主気管支より柔らかい。
解答
正解1(左主気管支より短い。)
解説

右主気管支は左主気管支より短く、太く、垂直に近い。誤嚥物が右に入りやすい理由がここにある。

気管は第4〜5胸椎の高さ(胸骨角の高さ)で左右の主気管支に分かれる。心臓が正中よりやや左に張り出しているため、左主気管支はそれを避けて長く迂回し(約4〜5cm)、正中線との角度も約40〜45度と大きくなる。対して右主気管支は約2〜3cmと短く、内腔が太く、角度は約25度と垂直に近い。この結果、落下してきた異物や誤嚥した内容物は重力方向にそのまま右へ入りやすく、誤嚥性肺炎や気管内異物が右肺(特に下葉)に多い。枝の数も右肺3葉・左肺2葉に対応して右のほうが多い。「右は短く・太く・急な角度」の3点を、臨床の誤嚥と結び付けて覚えるとよい。

✓ 1. 正しい
左主気管支より短い。
右は約2〜3cm、左は約4〜5cm。心臓が左に寄っているため左が長く迂回する。短く垂直に近いことが誤嚥物の右優位につながる。
✗ 2. 誤り
左主気管支より細い。
右主気管支のほうが太い。右肺は3葉で容積が大きく、それを養う気道も太くなる。
✗ 3. 誤り
左主気管支より枝が少ない。
右は上葉・中葉・下葉に向かう3本の葉気管支に分かれ、左は上葉・下葉の2本。右のほうが枝は多い
✗ 4. 誤り
左主気管支より柔らかい。
主気管支の壁はいずれも馬蹄形の軟骨で支えられ、左右で硬さに系統的な差はない。硬さを右主気管支の特徴として挙げることはできない。
ポイント
  • 右主気管支=短い(約2〜3cm)・太い・垂直に近い(約25度)
  • 左主気管支=長い(約4〜5cm)・細い・傾きが大きい(約40〜45度)。心臓を避けるため
  • 誤嚥物・気管内異物は右へ入りやすく、右下葉に多い
  • 葉気管支は右3本(上葉・中葉・下葉)、左2本(上葉・下葉)
  • 気管分岐部は第4〜5胸椎(胸骨角)の高さ
比較表
右主気管支左主気管支
長さ約2〜3cm(短い)約4〜5cm(長い)
太さ太い細い
正中線との角度約25度(垂直に近い)約40〜45度
葉気管支3本2本
異物の入りやすさ入りやすい入りにくい
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