学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §4 消化器系 / QJ25A042

理由で解く 柔道整復師

QJ25A042 解剖学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問42
問題
正しいのはどれか。
選択肢
1 舌筋は舌咽神経に支配される。
2 胃の筋層は内輪、外縦の2層からなる。
3 食道上部の筋層は平滑筋からなる。
4 外肛門括約筋は横紋筋からなる。
解答
正解4(外肛門括約筋は横紋筋からなる。)
解説

正しいのは4。外肛門括約筋は横紋筋で、陰部神経の支配を受ける随意筋である。

消化管の筋層は原則として内輪走筋と外縦走筋の平滑筋2層だが、入口と出口は例外になる。上端では咽頭から食道上部にかけてが横紋筋で、迷走神経(疑核から出る特殊内臓性運動線維で、食道では反回神経を経由する)に支配される。ただし「横紋筋だから随意」ではない点が重要で、食道の横紋筋を意識的に単独収縮させることはできない。その収縮は延髄の嚥下中枢が組み立てる嚥下反射によって自動的に進み、自分の意思で制御できるのは食塊を咽頭へ送り込む口腔期(第1相)までである。咽頭期・食道期はいずれも反射性=不随意と整理する。下端では、内肛門括約筋が平滑筋(自律神経支配・不随意)であるのに対し、外肛門括約筋は横紋筋(陰部神経支配・随意)で、こちらは意識的に締めて排便を我慢できる。消化管でほんとうに随意に動かせるのは、口腔期に働く舌・口腔の筋と、この外肛門括約筋である。なお胃だけは内側にもう1層(斜走筋)が加わって内斜・中輪・外縦の3層となり、強い攪拌運動が可能になる。

✓ 4. 正しい
外肛門括約筋は横紋筋からなる。
陰部神経(体性神経)支配の随意筋で、意識的に締めて排便を我慢できる。内側にある内肛門括約筋は平滑筋で、自律神経支配の不随意筋である。
✗ 1. 誤り
舌筋は舌咽神経に支配される。
舌筋(内舌筋・外舌筋)の運動を支配するのは舌下神経である(口蓋舌筋のみ迷走神経)。舌咽神経が担うのは舌後1/3の味覚と一般知覚。
✗ 2. 誤り
胃の筋層は内輪、外縦の2層からなる。
胃は内斜・中輪・外縦の3層である。他の消化管にはない斜走筋があるため、内容物を強く攪拌できる。
✗ 3. 誤り
食道上部の筋層は平滑筋からなる。
食道は上部が横紋筋、中部が横紋筋と平滑筋の混在、下部が平滑筋である。ただし横紋筋であっても随意ではなく、食道上部の収縮は嚥下反射によって制御され、意識的に単独で動かすことはできない(随意なのは口腔期まで)。
ポイント
  • 消化管の筋層は原則「内輪・外縦」の平滑筋2層
  • 胃だけ例外で内斜・中輪・外縦の3層(斜走筋が加わる)
  • 食道は上部=横紋筋、中部=混在、下部=平滑筋
  • 「横紋筋=随意」ではない。食道の横紋筋は延髄の嚥下中枢による嚥下反射で制御され不随意。随意なのは嚥下の口腔期まで(咽頭期・食道期は反射性)
  • 外肛門括約筋=横紋筋・陰部神経・随意/内肛門括約筋=平滑筋・自律神経・不随意
  • 舌筋の運動は舌下神経。舌咽神経は後1/3の味覚・知覚と役割を分けて覚える
比較表
部位筋の種類支配随意性
食道上部横紋筋迷走神経(疑核由来の特殊内臓性運動線維・反回神経経由)不随意(横紋筋だが嚥下反射で制御)
食道下部・胃・腸平滑筋自律神経不随意
内肛門括約筋平滑筋自律神経不随意
外肛門括約筋横紋筋陰部神経(体性運動線維)随意
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