学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §37 生理学 / QJ25A007

理由で解く 柔道整復師

QJ25A007 必修問題

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問7
問題
カルシウム代謝に関与するのはどれか。
選択肢
1 ビタミンA
2 ビタミンB
3 ビタミンC
4 ビタミンD
解答
正解4(ビタミンD)
解説

カルシウム代謝の中心にいるビタミンはビタミンDです。腸管からのカルシウム吸収を高め、血中カルシウム濃度を保ちます。答えは4です。

食物から摂ったビタミンDと、皮膚で紫外線を受けて作られたビタミンDは、そのままでは働けません。まず肝臓で25位が水酸化され、次に腎臓で1位が水酸化されて、活性型ビタミンD(1,25-ジヒドロキシビタミンD)になります。活性型は小腸粘膜でカルシウム結合タンパクの合成を促してカルシウムとリンの吸収を高め、腎尿細管での再吸収も増やします。血中カルシウムが下がると副甲状腺ホルモンが分泌され、腎での活性化を促進するという連携も押さえておきたいところです。不足すると腸からカルシウムを取り込めず骨の石灰化が進まないため、小児ではくる病(下肢の変形、成長障害)、成人では骨軟化症を起こします。柔道整復の現場でも、高齢者の骨粗鬆症や骨折後の癒合を考えるうえで、カルシウム・ビタミンD・日光浴・運動という組み立ては知っておくと役立ちます。

✓ 4. 正しい
ビタミンD
肝臓と腎臓で活性化された後、小腸でのカルシウム吸収と腎での再吸収を高め、骨の石灰化を支えます。カルシウム代謝に直接関与する脂溶性ビタミンです。
✗ 1. 誤り
ビタミンA
網膜の視物質ロドプシンの材料となり、上皮組織の維持にも関わります。欠乏すると夜盲症や皮膚・粘膜の角化を生じますが、カルシウム代謝の調節役ではありません。
✗ 2. 誤り
ビタミンB
糖・アミノ酸代謝などの補酵素として働く水溶性ビタミン群です。B1欠乏で脚気やウェルニッケ脳症、B12・葉酸欠乏で巨赤芽球性貧血を生じます。カルシウムの吸収調節は担いません。
✗ 3. 誤り
ビタミンC
コラーゲン合成に必要なプロリン・リジンの水酸化に関わります。欠乏で壊血病を起こし骨基質にも影響しますが、カルシウムそのものの吸収・再吸収を調節するわけではありません。
ポイント
  • ビタミンDは肝臓(25位)→腎臓(1位)の二段階水酸化で活性型になる。
  • 活性型ビタミンDは小腸でのCa・P吸収と腎での再吸収を高める。
  • 欠乏症は小児でくる病、成人で骨軟化症。
  • 血中Caを上げるのはビタミンDと副甲状腺ホルモン、下げるのはカルシトニン。
  • 脂溶性ビタミンはD・A・K・E(「D・A・K・E」で覚える)。過剰症にも注意。
比較表
ビタミン溶解性主な働き欠乏症
A脂溶性視覚(ロドプシン)・上皮維持夜盲症
D脂溶性Ca・Pの吸収と骨の石灰化くる病・骨軟化症
K脂溶性血液凝固因子の生成・骨基質形成出血傾向・新生児出血症
B1水溶性糖代謝の補酵素脚気・ウェルニッケ脳症
C水溶性コラーゲン合成・抗酸化壊血病
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