学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §20 各論(脱臼) 下肢 / QJ24P092

理由で解く 柔道整復師

QJ24P092 柔道整復理論

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午後 問92
問題
股関節脱臼でローゼル・ネラトン線より大転子が高位となるのはどれか。
選択肢
1 腸骨脱臼
2 恥骨上脱臼
3 恥骨下脱臼
4 中心性脱臼
解答
正解1(腸骨脱臼)
解説

大転子がローゼル・ネラトン線より高位となるのは1の腸骨脱臼。

ローゼル・ネラトン線は上前腸骨棘と坐骨結節を結んだ線で、正常では大転子の頂点がこの線上にある。骨頭が寛骨臼から後上方(腸骨翼の外面)へ移動する腸骨脱臼では大腿骨全体が上方へ引き上げられるため、大転子は線より上に触れ、下肢は短縮し、股関節は屈曲・内転・内旋位に弾発性固定される。前方脱臼では骨頭が前方へ移動して大転子はむしろ触れにくくなり、中心性脱臼では骨頭が骨盤内へ入り込む。

✓ 1. 正しい
腸骨脱臼
後上方への脱臼で大腿骨が上方に引き上げられ、大転子は線より高位となる。屈曲・内転・内旋位、下肢短縮を伴い、外傷性股関節脱臼のなかで最も多い型。
✗ 2. 誤り
恥骨上脱臼
骨頭が前上方へ移動する前方脱臼で、股関節は伸展・外転・外旋位をとる。大転子は線より高位にはならない。
✗ 3. 誤り
恥骨下脱臼
閉鎖孔脱臼のことで、骨頭は前下方へ移動する。屈曲・外転・外旋位をとり下肢はむしろ延長し、大転子は高位にならない。
✗ 4. 誤り
中心性脱臼
寛骨臼底の骨折を伴って骨頭が骨盤内へ陥入する。大転子は内方に引き込まれるため高位にはならず、骨盤内出血への注意が要る。
ポイント
  • ローゼル・ネラトン線=上前腸骨棘−坐骨結節。正常では大転子頂点が線上にある。
  • 腸骨脱臼(後上方・最多):屈曲・内転・内旋、下肢短縮、大転子高位。
  • 坐骨脱臼(後下方):屈曲が著明、内転・内旋。大転子の高位は目立たない。
  • 恥骨上脱臼=伸展・外転・外旋、恥骨下(閉鎖孔)脱臼=屈曲・外転・外旋で下肢延長。
  • 高エネルギー外傷なので、坐骨神経障害・骨盤骨折を念頭に速やかに医療機関へ搬送する。
比較表
肢位下肢長大転子
腸骨脱臼屈曲・内転・内旋短縮線より高位
坐骨脱臼著明な屈曲・内転・内旋短縮ほぼ線上
恥骨上脱臼伸展・外転・外旋ほぼ不変高位でない
恥骨下脱臼屈曲・外転・外旋延長高位でない
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