学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §19 各論(脱臼) 上肢 / QJ24P090
理由で解く 柔道整復師
肩関節前方脱臼は、骨頭が内下方へ進むほど上腕の外転角度が大きくなる。また骨頭後外側の陥凹(ヒル・サックス損傷)は反復性脱臼の器質的原因となる。正しいのは1と3。
前方脱臼は骨頭の停止位置により、烏口下脱臼(最も多い)、鎖骨下脱臼、関節窩下脱臼に分類する。骨頭が関節窩から内方・下方へ移動するほど、上腕骨骨幹部は相対的に外転を強いられ、関節窩下脱臼では著明な外転位をとる。なお、上肢が挙上位のまま固定される直立脱臼(luxatio erecta)は下方脱臼に分類され、前方脱臼の関節窩下脱臼とは別のものである。脱臼の瞬間には関節窩前下縁の関節唇・関節包が剥がされるバンカート損傷と、骨頭後外側が関節窩前縁に打ちつけられてへこむヒル・サックス損傷が生じ、いずれも治癒後に不安定性を残して反復性脱臼の温床となる。整復にあたっては、腋窩神経(三角筋部の感覚と三角筋の収縮)の確認を整復前後で必ず行う。
| 前方脱臼の型 | 骨頭の位置 | 上腕の外転 | 頻度 |
|---|---|---|---|
| 烏口下脱臼 | 烏口突起の下 | 小さい | 最多 |
| 鎖骨下脱臼 | より内方・鎖骨の下 | 中等度 | まれ |
| 関節窩下脱臼 | 関節窩の直下 | 最大(著明な外転位をとる) | まれ |
| バンカート損傷 | ヒル・サックス損傷 | |
|---|---|---|
| 部位 | 肩甲骨関節窩の前下縁(受け皿側) | 上腕骨頭の後外側(ボール側) |
| 病態 | 関節唇・関節包の剥離 | 骨頭の陥凹(圧迫骨折) |
| 意義 | いずれも前下方の制動を失わせ、反復性脱臼の器質的原因となる | |
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