学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §19 各論(脱臼) 上肢 / QJ24P088

理由で解く 柔道整復師

QJ24P088 柔道整復理論

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午後 問88
問題
胸鎖関節脱臼と肩鎖関節脱臼とに共通するのはどれか。
選択肢
1 小児の発生頻度が高い。
2 上方脱臼が最も多い。
3 直達外力で発生しやすい。
4 変形が残存しやすい。
解答
正解4(変形が残存しやすい。)
解説

両者に共通するのは4「変形が残存しやすい」。

胸鎖関節も肩鎖関節も、鎖骨という長い骨の両端にある可動性の小さい関節で、支持靱帯(胸鎖・肋鎖靱帯/肩鎖・烏口鎖骨靱帯)が破綻すると鎖骨端が持ち上がる。徒手整復自体は容易でも外固定で整復位を保つのが難しく、階段状変形や鎖骨端の突出が残りやすい点が共通する。一方で好発年齢、脱臼方向、外力の働き方は両者で異なる。

✓ 4. 正しい
変形が残存しやすい。
どちらも整復は容易だが保持が困難で変形を残しやすい。ただし機能障害は比較的軽いことが多く、疼痛の軽減と可動域・筋力の回復を目標に後療法を進める。
✗ 1. 誤り
小児の発生頻度が高い。
どちらも青壮年に多い。小児は靱帯より骨端部が弱く、鎖骨骨折や骨端線離開の形をとりやすい。
✗ 2. 誤り
上方脱臼が最も多い。
肩鎖関節脱臼は上方脱臼が大多数だが、胸鎖関節脱臼は前(上前)方脱臼が最も多い。方向は共通しない。
✗ 3. 誤り
直達外力で発生しやすい。
肩鎖関節脱臼は肩峰部への直達外力が主体、胸鎖関節脱臼は肩の外側からの介達外力が主体で、外力の働き方は共通しない。
ポイント
  • 共通点=青壮年に多い/整復容易・保持困難/変形(階段状変形・鎖骨端の突出)が残りやすい。
  • 相違点=方向は肩鎖が上方、胸鎖が前方が最多。外力は肩鎖が直達、胸鎖が介達主体。
  • 肩鎖関節脱臼の程度判定はトッシー分類(I〜III型)。III型で反跳症状陽性。
  • 胸鎖関節後方脱臼は気管・大血管を圧迫しうる。呼吸苦や嚥下障害があれば直ちに医療機関へ。
比較表
項目胸鎖関節脱臼肩鎖関節脱臼
好発年齢青壮年青壮年
最多の方向前(上前)方上方
主な外力介達直達
変形残存しやすいしやすい
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