学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §20 各論(脱臼) 下肢 / QJ24P085
理由で解く 柔道整復師
ダッシュボード損傷は膝前面からの後方への軸圧で生じる一連の損傷。後十字靱帯断裂・膝蓋骨骨折・股関節後方脱臼が代表で、腸腰筋の牽引で起こる小転子骨折はこの機序では起こりにくい。
自動車の座席で股関節・膝関節を屈曲した坐位のまま前方衝突を受けると、膝の前面がダッシュボードに当たり、力が脛骨近位から大腿骨を通って股関節まで後方へ伝わる。力の通り道に沿って、膝蓋骨骨折や膝前面の挫創、脛骨が後方へ押されることによる後十字靱帯断裂、大腿骨骨幹部骨折、骨頭が後方へ押し出される股関節後方脱臼や寛骨臼後壁骨折が起こりうる。膝の所見に気を取られず股関節と大腿骨も必ず評価し、後方脱臼を疑えば坐骨神経麻痺の有無を確認して直ちに医師へ搬送する。
| 損傷 | ダッシュボード損傷での成否 | 力の伝わり方 |
|---|---|---|
| 膝蓋骨骨折 | 起こる | 膝前面への直達外力 |
| 後十字靱帯断裂 | 起こる | 脛骨近位が後方へ押される |
| 股関節後方脱臼 | 起こる | 大腿骨長軸を伝わる後方への力 |
| 小転子骨折 | 起こりにくい | 腸腰筋の牽引が必要(軸圧では生じない) |
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