学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §3 診察各論 視診 / QJ24P025
理由で解く 柔道整復師
マルファン症候群は結合組織の主要成分であるフィブリリン-1の異常による常染色体顕性(優性)遺伝疾患で、胸郭変形としては漏斗胸が代表的である。
原因はFBN1遺伝子の変異で、微小線維の構築が損なわれて全身の結合組織がもろくなる。骨格系では高身長・細長い四肢・クモ状指(長い指)・関節過可動・脊柱側弯・胸郭変形が現れ、肋軟骨が過剰に伸びることで胸骨が前後に押しやられて漏斗胸や鳩胸を生じる。眼では水晶体亜脱臼(典型的には上方偏位)、心血管系では大動脈基部の拡張から大動脈解離・破裂をきたし、これが生命予後を決める。柔道整復の現場では、高身長で関節が緩く反復性の脱臼・捻挫を繰り返す例に出会ったとき、こうした全身疾患の可能性を念頭に置き、胸痛や視力異常があれば速やかに医科(循環器・眼科)受診を勧めることが重要である。
| 胸郭変形 | 形態 | 代表的な背景 |
|---|---|---|
| 漏斗胸 | 胸骨下部が陥凹 | マルファン症候群 |
| 鳩胸 | 胸骨が前方へ突出 | くる病、ムコ多糖症(モルキオ病など) |
| 樽状胸 | 前後径が増大 | 慢性閉塞性肺疾患(肺気腫) |
| 扁平胸 | 前後径が減少し平坦 | 無力性体質、慢性消耗性疾患 |
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