学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §4 診察各論 打診 / QJ24P026

理由で解く 柔道整復師

QJ24P026 一般臨床医学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午後 問26
問題
胸部の打診で鼓音を呈するのはどれか。
選択肢
1 肺気腫
2 無気肺
3 肺炎
4 胸膜炎
解答
正解1(肺気腫)
解説

打診で鼓音になるのは、叩いた真下に空気が多いとき。肺の含気が増える肺気腫が該当する。

胸部打診音は、その下の含気量で決まる。正常な肺は清音、空気が減って組織や液体に置き換わると濁音、逆に空気が増えると鼓音(過共鳴音)になる。肺気腫では終末細気管支より末梢の含気腔が破壊されて拡張し、残気量が増えるため打診音は鼓音となる。あわせて呼吸音の減弱、呼気延長、樽状胸、横隔膜の低位・可動性低下がみられる。気胸でも胸腔に空気がたまるため患側は鼓音となり、「空気が増える=鼓音」と一本で覚えられる。

✓ 1. 正しい
肺気腫
肺胞壁が破壊されて含気腔が拡大し、肺内の空気量が増える。打診音は鼓音(過共鳴音)となり、呼吸音は減弱する。これが本問の答え。
✗ 2. 誤り
無気肺
気管支の閉塞などで肺胞の空気が失われて虚脱した状態。含気が減るため打診音は濁音になる。
✗ 3. 誤り
肺炎
肺胞が滲出液と炎症細胞で満たされる。含気が減るので濁音となり、気管支呼吸音化や捻髪音(fine crackles)を伴う。
✗ 4. 誤り
胸膜炎
末尾の「8」は原資料の文字認識由来の混入で、内容は「胸膜炎」。胸膜炎で胸水が貯留すると、その部位は液体に置き換わるため打診音は濁音となり、呼吸音も減弱する。
ポイント
  • 打診音は含気量で決まる:空気が増える→鼓音、減る→濁音
  • 鼓音を呈するのは肺気腫(過膨張)と気胸
  • 濁音を呈するのは無気肺・肺炎・胸水(胸膜炎)・胸膜肥厚
  • 肺気腫では鼓音+呼吸音減弱+樽状胸+横隔膜低位がそろう
  • 肺炎では濁音に加えて気管支呼吸音化・捻髪音・声音振盪増強
比較表
打診音下にあるもの代表疾患
清音正常な含気肺健常
鼓音(過共鳴音)空気が過剰肺気腫、気胸
濁音含気の減少・液体無気肺、肺炎、胸水(胸膜炎)
絶対的濁音実質臓器心臓、肝臓の直上
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。