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理由で解く 柔道整復師

QJ24P024 一般臨床医学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午後 問24
問題
ベル現象の原因となる脳神経はどれか。
選択肢
1 動眼神経
2 顔面神経
3 滑車神経
4 外転神経
解答
正解2(顔面神経)
解説

ベル現象は、閉眼しようとしたときに眼球が上外方へ向く動き。眼輪筋を支配する顔面神経が麻痺して瞼が閉じないために、この動きが外から見えるようになる。

閉眼を行う眼輪筋は顔面神経(第Ⅶ脳神経)支配である。末梢性顔面神経麻痺では前額のしわ寄せもできず、閉眼不全(兎眼)となる。閉眼時に眼球が上転すること自体は健常者にも起こる生理的な共同運動だが、瞼が閉じ切らないと白目が露出して観察できるようになる。これがベル現象で、末梢性麻痺を示す所見として重要。角膜が露出・乾燥して角膜炎を起こしやすいため、点眼や就寝時の保護など角膜を守る対応を早期から行う。中枢性(核上性)麻痺では前額部の運動が両側支配のため保たれ、閉眼も可能なのでベル現象は目立たない。

✓ 2. 正しい
顔面神経
眼輪筋=顔面神経支配。麻痺により閉眼できず、上転した眼球(白目)が露出してベル現象として観察される。これが本問の答え。
✗ 1. 誤り
動眼神経
上眼瞼挙筋、内・上・下直筋、下斜筋と瞳孔括約筋を支配する。麻痺では眼瞼下垂、瞳孔散大、眼球の外下方偏位が起こる。開瞼の障害であり、閉眼の障害ではない。
✗ 3. 誤り
滑車神経
上斜筋のみを支配する。麻痺では下方視での複視が起こり、頭部を健側へ傾けて代償する。眼瞼の運動には関与しない。
✗ 4. 誤り
外転神経
外直筋のみを支配する。麻痺では眼球の外転障害と内斜視、水平複視が起こる。閉眼とは無関係。
ポイント
  • ベル現象=閉眼時の眼球上外方回転。顔面神経麻痺で閉眼できないため観察される
  • 眼輪筋(閉眼)=顔面神経/上眼瞼挙筋(開瞼)=動眼神経
  • 末梢性麻痺は前額のしわ寄せ不能・閉眼不能、中枢性麻痺は前額が保たれる
  • 兎眼では角膜の乾燥・露出に注意し、保護を行う
  • 外眼筋の支配=上斜筋は滑車神経、外直筋は外転神経、残りは動眼神経
比較表
脳神経主な支配麻痺時の所見
動眼神経(Ⅲ)上眼瞼挙筋・内/上/下直筋・下斜筋・瞳孔括約筋眼瞼下垂、散瞳、外下方偏位
滑車神経(Ⅳ)上斜筋下方視での複視、頭部傾斜
外転神経(Ⅵ)外直筋外転障害、内斜視、水平複視
顔面神経(Ⅶ)眼輪筋など表情筋閉眼不能(兎眼)、ベル現象
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