学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §9 腫瘍 / QJ24A102
理由で解く 柔道整復師
良性腫瘍の特徴は「核分裂が少ない」ことである。細胞の異型性が乏しく増殖速度が遅いため、核分裂像は少なく、異常な分裂像もほとんど見られない。
良性・悪性の鑑別は、①発育の仕方、②細胞の異型性、③全身への影響、という3つの軸で整理すると迷わない。良性腫瘍は周囲組織を押しのけるように膨張性(圧排性)に発育し、しばしば被膜をもち境界は明瞭で、発育速度は遅い。細胞は元の組織によく似ており(分化度が高い)、核の大小不同や核クロマチンの増量といった異型性に乏しく、核分裂像も少ない。転移せず、全身の消耗である悪液質も起こさない。ただし「良性=無害」ではない点は押さえておきたい。頭蓋内腫瘍のように周囲の重要構造を圧迫する部位に生じれば生命に関わるし、内分泌腺の良性腫瘍がホルモンを過剰に産生すれば全身症状を引き起こす。発生部位と機能を含めて評価することが大切である。
| 項目 | 良性腫瘍 | 悪性腫瘍 |
|---|---|---|
| 発育形式 | 膨張性(圧排性) | 浸潤性 |
| 発育速度 | 遅い | 速い |
| 境界・被膜 | 明瞭、被膜あり | 不明瞭、被膜なし |
| 細胞異型性 | 乏しい(高分化) | 強い(低分化のことも) |
| 核分裂像 | 少ない | 多い、異常分裂あり |
| 転移 | しない | する |
| 全身影響 | ほとんどない | 悪液質 |
| 再発 | 少ない | 多い |
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