学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §4 退行性病変・代謝障害 / QJ24A098
理由で解く 柔道整復師
褐色萎縮で沈着するのはリポフスチンである。萎縮した臓器が肉眼で褐色調に見えるのは、この黄褐色の色素が細胞内にたまるためである。
リポフスチンは、細胞内小器官の膜脂質が酸化されてできた、分解しきれない残渣がリソソーム内に蓄積したものである。長い年月にわたって代謝を繰り返した細胞に蓄積するため「加齢色素」、慢性の消耗状態で目立つため「消耗色素」とも呼ばれる。高齢者や悪液質・飢餓状態の患者の心臓・肝臓でよくみられ、臓器は縮小しつつ全体が褐色を帯びる。これが褐色萎縮であり、心臓に強く現れたものは褐色萎縮心と呼ばれる。組織像では核の周囲に黄褐色の微細顆粒として観察され、細胞にとって毒性は乏しく、あくまで加齢・消耗の指標として理解しておけばよい。
| 色素 | 由来 | 代表的な病態 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| リポフスチン | 膜脂質の酸化残渣 | 褐色萎縮(心・肝) | 加齢色素・消耗色素 |
| ヘモジデリン | ヘモグロビン(鉄) | 慢性うっ血、出血後、ヘモジデローシス | ベルリン青染色で青 |
| ビリルビン | ヘモグロビン(非鉄部分) | 黄疸 | 皮膚・眼球結膜が黄染 |
| メラニン | メラノサイトが産生 | 母斑、悪性黒色腫、アジソン病 | 黒褐色、内因性色素 |
| 炭粉 | 吸入した大気中の粉塵 | 炭粉沈着症 | 外来性色素 |
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