学習トップ理由で解く 柔道整復師運動学 ▸ §7 運動発達 / QJ24A094

理由で解く 柔道整復師

QJ24A094 運動学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問94
問題
原始反射はどれか。
選択肢
1 足底反射
2 足底把握
3 下肢伸展反射
4 パラシュート反応
解答
正解2(足底把握)
解説

足底把握(足底把握反射)は乳児期にみられ、発達とともに消えていく代表的な原始反射です。したがって正答は2です。

原始反射は、中枢神経が未熟な乳児期に脳幹や脊髄のレベルで現れる反射で、大脳皮質の成熟にともなって抑制され、決まった時期に消えていくのが特徴です。探索反射、吸啜反射、手掌把握反射、足底把握反射、モロー反射、非対称性緊張性頸反射、緊張性迷路反射、ガラント反射、自動歩行などが代表として挙げられます。これらが消えていくのと入れ替わるように、立ち直り反応・平衡反応・保護伸展反応(パラシュート反応)といった姿勢反応が出現し、こちらは一度現れるとその後も生涯残ります。つまり「出現して消えるのが原始反射、出現して残るのが姿勢反応」という時間軸の違いが両者を分ける決め手です。原始反射が消えるべき時期を過ぎても残っていたり、姿勢反応の出現が遅れていたりすることは、発達を評価するうえで重要な手がかりになります。

✓ 2. 正しい
足底把握
足底の母趾球あたりを圧迫すると足趾が屈曲して握るように曲がる反射で、出生時からみられ、生後9〜12か月ごろにかけて消えていきます。手掌把握反射と対をなす、典型的な原始反射です。
✗ 1. 誤り
足底反射
足底の外側を先の鈍いもので踵から母趾に向けてこすったときに起こる皮膚(表在)反射です。成人でも正常にみられる反射であり、乳児期に限って現れて消える原始反射とは区別されます。
✗ 3. 誤り
下肢伸展反射
原始反射の名称として一般に列挙されるものではありません。下肢の伸展がみられる反応としては膝蓋腱反射のような深部(伸張)反射がありますが、これらは乳児期に限って現れ発達とともに消えるという原始反射の枠組みには含まれません。
✗ 4. 誤り
パラシュート反応
体を抱えて頭から急に前下方へ傾けたときに、上肢を伸ばして体を支えようとする保護伸展反応です。生後6〜9か月ごろに出現し、原始反射とは反対にその後も生涯残るため、姿勢反応に分類されます。
ポイント
  • 原始反射=乳児期に現れ、大脳皮質の成熟とともに抑制されて消える反射。脳幹・脊髄レベルで起こる。
  • 代表=探索・吸啜・手掌把握・足底把握・モロー・非対称性緊張性頸反射・緊張性迷路反射・ガラント・自動歩行。
  • 姿勢反応(立ち直り反応・平衡反応・パラシュート反応)は、原始反射が消える時期に出現して生涯残る。
  • 足底把握反射は生後9〜12か月ごろ、パラシュート反応は生後6〜9か月ごろが目安。
  • 足底反射は成人にもある皮膚(表在)反射で、原始反射とは別枠。深部腱反射とも区別する。
比較表
分類時間経過
原始反射出生前後に出現し、一定時期に消失する足底把握反射、手掌把握反射、モロー反射、探索反射、非対称性緊張性頸反射
姿勢反応発達とともに出現し、生涯残るパラシュート反応(保護伸展反応)、立ち直り反応、平衡反応
表在(皮膚)反射生涯を通じてみられる足底反射、腹壁反射、挙睾筋反射
深部(腱)反射生涯を通じてみられる膝蓋腱反射、アキレス腱反射、上腕二頭筋腱反射
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