学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §9 内分泌 / QJ24A075

理由で解く 柔道整復師

QJ24A075 生理学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問75
問題
プロラクチンの生理作用で正しいのはどれか。
選択肢
1 子宮内膜の増殖
2 基礎体温の上昇
3 排卵誘発
4 乳腺発育促進
解答
正解4(乳腺発育促進)
解説

プロラクチンは下垂体前葉から分泌され、乳腺の発育を促して乳汁を産生させるホルモンです。乳汁を押し出す働き(射乳)はオキシトシンが担います。

妊娠が進むとプロラクチンの分泌は増えていきますが、胎盤から出るエストロゲンとプロゲステロンが乳腺での乳汁産生を抑えているため、妊娠中は乳汁分泌が起こりません。分娩で胎盤が娩出されるとこれらのホルモンが急減し、プロラクチンの作用が現れて乳汁産生が始まります。授乳時の吸啜刺激は乳頭からの感覚入力として視床下部に伝わり、プロラクチン分泌(乳汁の産生)とオキシトシン分泌(筋上皮細胞の収縮による射乳)の両方を引き起こします。またプロラクチンは性腺刺激ホルモン放出ホルモンを抑えるため、授乳中は排卵が起こりにくくなります。なお、プロラクチンは視床下部のドパミンによって常に抑制を受けている点が、他の下垂体前葉ホルモンと異なる特徴です。

✓ 4. 正しい
乳腺発育促進
プロラクチンの主作用です。乳腺の腺房を発育させて乳汁の産生を促します。分娩後に作用が顕在化し、吸啜刺激で分泌がさらに高まります。
✗ 1. 誤り
子宮内膜の増殖
子宮内膜を増殖させるのは卵胞から分泌されるエストロゲンです。月経周期の増殖期に内膜が厚くなります。
✗ 2. 誤り
基礎体温の上昇
排卵後に基礎体温を上げて高温相をつくるのは黄体から分泌されるプロゲステロンです。体温調節中枢に作用します。
✗ 3. 誤り
排卵誘発
排卵を起こすのは黄体形成ホルモン(LH)の急激な分泌増加(LHサージ)です。プロラクチンはむしろ排卵を抑える方向に働きます。
ポイント
  • プロラクチンは下垂体前葉から分泌され、乳腺発育と乳汁産生を担う。
  • 射乳(乳汁の排出)はオキシトシン。作る係と出す係を区別する。
  • 吸啜刺激はプロラクチンとオキシトシンの両方の分泌を促す。
  • プロラクチンは視床下部のドパミンによって抑制されている。
  • 子宮内膜増殖=エストロゲン、高温相=プロゲステロン、排卵=LHサージ。
比較表
ホルモン分泌部位主な作用
プロラクチン下垂体前葉乳腺の発育と乳汁産生、排卵抑制
オキシトシン下垂体後葉射乳、分娩時の子宮収縮
エストロゲン卵胞子宮内膜の増殖、第二次性徴
プロゲステロン黄体内膜の分泌期変化、基礎体温上昇、妊娠維持
黄体形成ホルモン(LH)下垂体前葉排卵の誘発、黄体形成
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