学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §6 栄養と代謝 / QJ24A069

理由で解く 柔道整復師

QJ24A069 生理学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問69
問題
欠乏により骨軟化症をきたすのはどれか。
選択肢
1 ビタミンA
2 ビタミンC
3 ビタミンD
4 ビタミンE
解答
正解3(ビタミンD)
解説

ビタミンDが不足すると腸からのカルシウム吸収が落ち、骨に石灰が沈着できなくなります。成人では骨軟化症、小児では同じ機序でくる病となります。

ビタミンDは皮膚で紫外線を受けて生成されるほか、食事からも摂取されます。その後、肝臓で25位、腎臓で1位が水酸化されて活性型ビタミンDとなり、小腸でのカルシウムとリンの吸収を高め、腎尿細管でのカルシウム再吸収も促進します。不足すると血中のカルシウム・リンが低下し、骨基質であるコラーゲンは作られるのに石灰化が進まない「柔らかい骨」ができます。これが骨軟化症で、骨端線が閉じる前の小児で起これば骨の変形を伴うくる病になります。日照が少ない生活、極端な食事制限、腎障害や肝障害が危険因子です。適度な日光浴と、魚類やきのこ類など供給源となる食品の摂取をすすめ、骨の痛みや変形が疑われるときは医療機関での検査につなげます。

✓ 3. 正しい
ビタミンD
カルシウムとリンの吸収に不可欠で、欠乏すると骨の石灰化が障害されます。成人では骨軟化症、小児ではくる病を生じます。
✗ 1. 誤り
ビタミンA
網膜のロドプシンの材料であり、上皮の維持にも関わります。欠乏すると夜盲症や眼球乾燥症、皮膚・粘膜の角化が起こります。骨の石灰化障害ではありません。
✗ 2. 誤り
ビタミンC
コラーゲン合成に必要な水溶性ビタミンです。欠乏すると壊血病となり、歯肉出血や皮下出血、創傷治癒の遅れがみられます。
✗ 4. 誤り
ビタミンE
細胞膜の脂質を守る抗酸化ビタミンです。欠乏すると赤血球膜が酸化されやすくなり、溶血性貧血などをきたします。
ポイント
  • ビタミンDは皮膚→肝臓(25位水酸化)→腎臓(1位水酸化)を経て活性型になる。
  • 作用は腸管でのカルシウム・リン吸収促進と腎でのカルシウム再吸収促進。
  • 欠乏症は成人で骨軟化症、小児でくる病。骨基質はできるが石灰化しない。
  • 脂溶性ビタミンはA・D・E・K。過剰摂取でも障害が起こりうる。
  • 骨粗鬆症は骨量そのものの減少で、石灰化不全の骨軟化症とは別物。
比較表
ビタミン主な働き欠乏症
A(脂溶性)視覚(ロドプシン)、上皮の維持夜盲症、眼球乾燥症
D(脂溶性)カルシウム・リンの吸収と骨の石灰化骨軟化症(成人)、くる病(小児)
E(脂溶性)抗酸化作用溶血性貧血
K(脂溶性)凝固因子の合成、骨基質蛋白の活性化出血傾向、新生児メレナ
C(水溶性)コラーゲン合成、抗酸化壊血病
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