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理由で解く 柔道整復師

QJ24A066 生理学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問66
問題
心停止とみなされる不整脈はどれか。
選択肢
1 洞徐脈
2 心室細動
3 脚ブロック
4 心室性期外収縮
解答
正解2(心室細動)
解説

心室細動は心室筋がばらばらに震えるだけで有効な収縮が起こらず、血液を送り出せません。脈が触れないため、心停止として扱われる致死的不整脈です。

心停止として扱われる心電図波形は、心室細動、無脈性心室頻拍、無脈性電気活動、心静止の4つです。心室細動では心室内で無数の興奮が旋回し、心電図は不規則で大小さまざまな波形となり、心拍出量はゼロになります。数秒で意識を失い、数分で脳に不可逆的な障害が及ぶため、対応は一刻を争います。反応と正常な呼吸がなければ、直ちに大声で応援を呼び、119番通報とAEDの手配を依頼し、胸骨圧迫を開始します。AEDが到着したら音声指示に従って電気ショックを行い、救急隊に引き継ぐまで胸骨圧迫を続けます。柔道整復師の施術所でも起こりうる事態なので、手順を体で覚えておくことが大切です。

✓ 2. 正しい
心室細動
心室が痙攣状態となり、ポンプ機能が完全に失われます。脈も血圧も測れず、心停止と同義に扱われます。除細動(AED)が唯一の根本的な処置で、胸骨圧迫と併せて直ちに行います。
✗ 1. 誤り
洞徐脈
洞房結節の興奮頻度が下がり、心拍数が毎分60回未満になった状態です(一般に60/分未満を徐脈といい、50/分を下回って症状を伴う場合は精査が必要です)。刺激伝導系の順序は保たれており、拍出も行われます。運動選手や睡眠中にもみられ、心停止とは異なります。
✗ 3. 誤り
脚ブロック
左脚または右脚の伝導が障害され、心室の興奮に左右差が生じてQRS幅が広がります。心室は収縮しており、拍出も保たれるため心停止ではありません。
✗ 4. 誤り
心室性期外収縮
心室の異所性興奮による予定より早い収縮で、健常者にもみられます。単発なら大きな問題になりませんが、多発する場合は医療機関の受診をすすめます。
ポイント
  • 心停止として扱う波形は、心室細動・無脈性心室頻拍・無脈性電気活動・心静止。
  • 心室細動では心室が細かく震えるだけで、心拍出量はゼロ。
  • 対応は「反応と呼吸の確認→応援要請・119番通報・AED手配→胸骨圧迫→除細動」。
  • 徐脈(洞徐脈)の定義は心拍数60/分未満。50/分は介入を考える臨床上の目安であり定義とは別。
  • 洞徐脈・脚ブロック・心室性期外収縮は拍出が保たれ、心停止ではない。
  • 除細動までの時間が短いほど救命率が高い。ためらわずAEDを使う。
比較表
不整脈心拍出緊急度
心室細動なし(ゼロ)最緊急。直ちに胸骨圧迫とAED
洞徐脈(60/分未満)保たれる症状(めまい・失神)があれば受診
脚ブロック保たれる基礎心疾患の確認
心室性期外収縮ほぼ保たれる単発は経過観察、多発は受診
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