学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §11 体表解剖 / QJ24A059

理由で解く 柔道整復師

QJ24A059 解剖学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問59
問題
体表から拍動を触れるのはどれか。
選択肢
1 顎動脈
2 舌動脈
3 後頭動脈
4 腕頭動脈
解答
正解3(後頭動脈)
解説

4つのうち体表から拍動を触れるのは後頭動脈である。外後頭隆起と乳様突起の間、上項線のあたりで浅く走るため、後頭骨を支えにして拍動を確かめられる。

動脈の拍動が触れるかどうかは、①皮下の浅いところを走っているか、②押し当てる先に骨などの硬い支えがあるか、の2点でほぼ決まる。頭頸部では総頸動脈(胸鎖乳突筋前縁、輪状軟骨の高さ)、浅側頭動脈(耳の前方、頬骨弓の上)、顔面動脈(下顎骨下縁の咬筋前縁)、後頭動脈(後頭部の上項線付近)が触知点として挙げられる。逆に、側頭下窩や舌の深部のように筋と骨に囲まれた場所を走る動脈、胸腔内にある動脈は触れない。外頸動脈の枝を「浅く出るもの」と「深部にとどまるもの」に仕分けておくと、この形式の設問に一貫して対応できる。

✓ 3. 正しい
後頭動脈
外頸動脈の後方への枝。乳様突起の内側を通って後上方へ向かい、後頭部で浅層に出て頭皮に分布する。上項線付近では後頭骨を背景に皮下を走るため拍動を触れる。大後頭神経と並走し、後頭神経痛の診察でも位置の目安になる。
✗ 1. 誤り
顎動脈
外頸動脈の終枝の一つで、下顎頸の内側から側頭下窩・翼口蓋窩という深い領域を走り、中硬膜動脈や下歯槽動脈などを出す。筋と骨に囲まれた深部を通るため体表からは触れない。
✗ 2. 誤り
舌動脈
舌骨大角の上方で外頸動脈から分かれ、舌骨舌筋の深層に入って舌の内部へ進む。舌の実質内を走るため、体表から拍動を触れることはできない。
✗ 4. 誤り
腕頭動脈
大動脈弓から最初に分かれ、胸骨柄の後方を右上方へ上行して右総頸動脈と右鎖骨下動脈に分かれる。胸郭の中にあるため直接は触知できない。左側には対応する動脈がなく、左総頸動脈と左鎖骨下動脈が大動脈弓から直接出る点も確認しておく。
ポイント
  • 拍動を触れる条件は「皮下を浅く走る」+「下に骨などの硬い支えがある」の2つ。
  • 頭頸部の主な触知点:総頸動脈(胸鎖乳突筋前縁)、浅側頭動脈(耳の前・頬骨弓上)、顔面動脈(下顎骨下縁の咬筋前縁)、後頭動脈(上項線付近)。
  • 顎動脈は側頭下窩・翼口蓋窩の深部を走る外頸動脈の終枝。中硬膜動脈を分枝する。
  • 舌動脈は舌骨舌筋の深層を通って舌へ入るため触知できない。
  • 腕頭動脈は胸郭内。大動脈弓の3分枝(腕頭動脈・左総頸動脈・左鎖骨下動脈)を左右非対称として覚える。
比較表
動脈由来走行する場所体表からの拍動
後頭動脈外頸動脈後頭部・上項線付近の皮下触れる
顎動脈外頸動脈(終枝)側頭下窩・翼口蓋窩の深部触れない
舌動脈外頸動脈舌骨舌筋の深層から舌の内部触れない
腕頭動脈大動脈弓胸骨柄の後方(胸郭内)触れない
(参考)浅側頭動脈外頸動脈(終枝)耳前部・頬骨弓の上触れる
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