学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §10 感覚器系 / QJ24A058

理由で解く 柔道整復師

QJ24A058 解剖学

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問58
問題
耳管が連絡するのはどれか。
選択肢
1 耳介-鼓膜
2 中耳-咽頭
3 内耳-鼻腔
4 外耳-中耳
解答
正解2(中耳-咽頭)
解説

耳管は中耳(鼓室)と咽頭(上咽頭=咽頭鼻部)をつなぐ管である。鼓室の内圧を外気圧と等しく保ち、鼓膜が正しく振動できる状態を維持する。

耳は外耳(耳介・外耳道)、中耳(鼓室・耳小骨・耳管・乳突蜂巣)、内耳(骨迷路と膜迷路)に分けられ、外耳と中耳の境が鼓膜、中耳と内耳の境が前庭窓(卵円窓)と蝸牛窓(正円窓)である。耳管は鼓室の前壁から前内下方へ走り、咽頭鼻部の側壁に耳管咽頭口として開く。ふだんは閉じているが、嚥下やあくびの際に口蓋帆張筋などが働いて開き、空気が出入りして圧が調節される。高所やトンネルで耳が詰まったときに唾を飲み込むと通るのはこの仕組みによる。なお小児では耳管が短く太く水平に近いため、咽頭の炎症が中耳へ及びやすく、急性中耳炎を起こしやすい。

✓ 2. 正しい
中耳-咽頭
耳管(Eustachio管)は鼓室前壁から起こり、咽頭鼻部(上咽頭)の側壁に開口する。中耳と咽頭を結ぶことで鼓室内の換気と圧の平衡が保たれる。
✗ 1. 誤り
耳介-鼓膜
耳介から鼓膜までをつなぐのは外耳道である。外側1/3が軟骨性、内側2/3が骨性で、耳垢腺や毛をもつのは軟骨部。耳管の担当区間ではない。
✗ 3. 誤り
内耳-鼻腔
内耳は側頭骨錐体の中に埋め込まれており、鼻腔と直接つながる管はない。耳管が開くのは鼻腔そのものではなく、その後方に続く咽頭鼻部である点も区別しておきたい。
✗ 4. 誤り
外耳-中耳
外耳と中耳の境は鼓膜であり、両者は隔てられていて交通しない。だからこそ鼓室の換気には別ルートの耳管が必要になる、と因果でつなげて理解する。
ポイント
  • 耳管=中耳(鼓室)と咽頭鼻部(上咽頭)を結ぶ。役割は鼓室の換気と内圧の平衡。
  • 外耳と中耳の境は鼓膜、中耳と内耳の境は前庭窓(卵円窓)と蝸牛窓(正円窓)。
  • 耳管は普段閉じており、嚥下・あくびで口蓋帆張筋が働いて開く。
  • 小児の耳管は短く太く水平に近く、上気道炎から急性中耳炎に至りやすい。
  • 中耳の中身は鼓室・耳小骨(ツチ・キヌタ・アブミ)・耳管・乳突蜂巣。セットで覚える。
比較表
区分含まれるもの隣との境・連絡
外耳耳介、外耳道中耳との境は鼓膜
中耳鼓室、耳小骨、耳管、乳突蜂巣耳管で咽頭鼻部と連絡。内耳とは前庭窓・蝸牛窓で接する
内耳骨迷路(前庭・半規管・蝸牛)と膜迷路内耳道から内耳神経が出る。鼻腔との交通はない
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