学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §37 生理学 / QJ24A008

理由で解く 柔道整復師

QJ24A008 必修問題

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問8
問題
タイプII b 線維と比べタイプI線維の特性で正しいのはどれか。
選択肢
1 筋線維径は太い。
2 単収縮の速度は遅い。
3 グリコーゲン含有量は高い。
4 ミトコンドリア量は少ない。
解答
正解2(単収縮の速度は遅い。)
解説

タイプI線維は遅筋(赤筋)で、収縮速度が遅く持久力に優れます。正答は2。

骨格筋線維は、エネルギーをどうつくるかで性格が二分されます。タイプI線維は酸素を使う酸化的代謝が中心で、ミトコンドリアとミオグロビンが多く毛細血管も密なため赤く見え、疲労しにくい代わりに単収縮の速度は遅く、発揮できる力も小さめです。姿勢を保つヒラメ筋や脊柱起立筋に多く含まれます。一方タイプIIb線維は解糖系中心で、グリコーゲンを大量に蓄え、線維径が太く瞬間的に大きな力を速く出せますが、乳酸が蓄積して早く疲労します。両者の中間がタイプIIa線維(速く収縮しつつ酸化能も高い)です。ミオシンATPアーゼ活性が高いほど速く収縮するという原理で覚えると、「速い=太い=グリコーゲン多い=疲れやすい」という一連の特徴が芋づる式に思い出せます。

✗ 1. 誤り
筋線維径は太い。
線維径が太いのはタイプIIb線維のほう。大きな張力を短時間に発揮するために断面積が大きい。タイプIは相対的に細い。
✓ 2. 正しい
単収縮の速度は遅い。
タイプIはミオシンATPアーゼ活性が低く、単収縮の立ち上がりも弛緩も遅い。そのぶん持続的な収縮に向き、姿勢保持筋に多い。
✗ 3. 誤り
グリコーゲン含有量は高い。
グリコーゲンを多く蓄えるのは解糖系に依存するタイプIIb線維。タイプIは脂肪酸も利用でき、グリコーゲン含有量は相対的に低い。
✗ 4. 誤り
ミトコンドリア量は少ない。
逆で、タイプIはミトコンドリアが豊富。ミオグロビンと毛細血管も多く、酸素を使って持続的にATPを供給できる。
ポイント
  • タイプI=遅筋・赤筋・SO(遅い酸化型)。ミトコンドリア・ミオグロビン・毛細血管が多く、疲労しにくい。
  • タイプIIb=速筋・白筋・FG(速い解糖型)。線維径が太くグリコーゲンが多く、大きな力を速く出せるが疲労しやすい。
  • タイプIIaは中間型(FOG)で、速さと持久力を併せもつ。
  • 収縮速度を決めるのはミオシンATPアーゼ活性。高いほど速く収縮する。
  • ヒラメ筋・脊柱起立筋など抗重力筋にタイプIが多く、腓腹筋の外側部など瞬発的に働く筋にタイプIIが多い。
比較表
項目タイプI(遅筋・赤筋)タイプIIb(速筋・白筋)
単収縮の速度遅い速い
線維径細い太い
ミトコンドリア・ミオグロビン多い少ない
毛細血管密度高い低い
グリコーゲン含有量低い高い
主なエネルギー供給酸化的リン酸化解糖系
疲労耐性強い弱い
役割姿勢保持・持久運動瞬発的な大きな力
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