ABOUT

このアプリを、つくった人

はじめまして。このアプリをつくった、黒澤一弘(くろさわ かずひろ)と申します。

もし今、あなたの心が少し疲れていたら——どうか、肩の力を抜いて読んでください。これは説明書ではなく、つくった者からの、ささやかな手紙のようなものです。

これまでの歩み

少しだけ、わたしの歩んできた道のお話をさせてください。けっして、まっすぐな道ではありませんでした。けれど、その遠回りのひとつひとつが、いまのこのアプリにつながっています。

はじまり製薬会社で働いていたころ

東京理科大学 理工学部で応用生物科学を学び、卒業したあとは、製薬会社でお薬を医療の現場へ届ける仕事(MR)をしていました。からだのしくみや、人を支える医療の世界に、若いころから心を寄せていたのだと思います。

転機病と向き合った日々

そんなある日、髄膜腫(ずいまくしゅ)という、脳をつつむ膜にできる腫瘍が見つかりました。闘病の時間は、わたしにとって大きな転機になりました。「自分はなんのために生きるのだろう」「ほんとうに進みたい道はどこにあるのだろう」。そんな問いと、静かに向き合うようになったのです。あなたにも、ふと立ち止まってしまう夜が、あるかもしれません。

アジアを巡る三年間

会社を辞めたあと、わたしは三年ほど、バックパックひとつでアジアを旅しました。中国・雲南省の無為寺では、住み込みで太極拳を学びました。ゆっくりと息をして、からだの内側がほどけていく——根本から癒されていくような感覚を、はじめて体で知りました。

タイのチェンマイでは、タイ式マッサージを学びました。手で人に触れ、その人がやわらいでいく。「からだに触れて、人を癒す」。そのよろこびに、心を打たれました。

出会い「これがやりたかった」

旅の途上で、イスラエル人の指圧師から指圧を教わりました。手のひらで、相手のからだとそっと対話していく。そのとき、うまく言えないのですが、胸の奥がまっすぐに動いたのです。「ああ、これがやりたかったんだ」と。回り道に見えた道が、すっと一本につながった瞬間でした。日本へ帰り、日本指圧専門学校の門をたたきました。

学びと伝えること教える側へ

2010年から2019年まで、わたしはその日本指圧専門学校で、教員として指圧を教えました。大学では、解剖学実習の非常勤講師も務めました。学ぶ側から、伝える側へ。手の技と、からだの知識を、次の人へ手渡す日々でした。

いま紡指圧の開業、そして

やがて、自分の手でもう一度、目の前の方と向き合いたくなりました。2019年、相模原(相模大野)に、指圧治療室「紡指圧(つむぐしあつ)」を開きました。そして2024年度より、神奈川県指圧師会の会長を務めさせていただいています。ここまで、たくさんの方の手とからだに支えられて、歩いてくることができました。

からだの専門家として

わたしが指圧で大切にしているのは、浪越徳治郎先生の遺された理念です。

「指圧のこころ、母ごころ。
押せば生命(いのち)の泉わく」浪越徳治郎

母が、痛がる子のおなかにそっと手を当てるときの、あの手のように。心をこめて、そっと手を当てる。指圧とは、そういう手当てなのだと、わたしは思っています。

同時に、わたしは解剖学を教えてきた人間でもあります。東洋医学と西洋医学を、どちらが上ということではなく、たがいに補い合うものだと考えています。東洋でいう「気・血・水」のめぐりは、西洋でいう血のめぐりやリンパの流れと重なります。「経絡(けいらく)」というからだの道すじは、神経や筋膜のつながりと響き合います。難しい言葉に聞こえるかもしれませんが、要は、昔から伝わる知恵と、いまの科学とを、ていねいに結びつけること。わたしはそれを「指圧と解剖学の架け橋」と呼んでいます。

そして、コリと対話するように、からだの声に耳をすませます。肩のこわばりも、眠りの浅さも、その奥には、その人の暮らしや、心の揺れがそっと隠れています。からだの不調は、いつもこころと、深くつながっているのです。

「紡指圧」という名前には、二つの願いをこめました。ひとつは、糸を一本一本ていねいに紡ぐように、心をこめて指圧をすること。もうひとつは、人と人、からだとこころ、東洋と西洋——その間を、やさしく紡いでつなぐこと。一期一会の心の交流を、何より大切にしたいと思っています。

名言とともに

もうひとつ、ここで打ち明けたいことがあります。わたしは、名言が好きなのです。

これまでの人生で、わたしは数えきれないほどの言葉に、インスピレーションをもらってきました。迷ったとき、立ち止まったとき、そっと背中を押してくれたのは、いつも誰かの言葉でした。病と向き合った日も、旅の空の下でも、たった一行の言葉に、こわばった心をふっとゆるめてもらってきたのです。

それは、わたしが治療室でしていることと、よく似ています。手で、からだのこりをほぐす。言葉で、心のこりをほぐす。どちらも、その人がもともと持っている力を、そっと呼び覚ますための手当てなのだと思います。からだに手を当てるように、こころにも、そっと手を当てられたら。からだの専門家として、わたしはそんなことを考えるようになりました。

だから「そっと、ひとつ」を

名言オラクルには、わたしから「そっと、ひとつ」という小さな機能を加えました。一日のうち、たった30秒ほどの、ささやかな儀式です。

むずかしいことは何もありません。やることは、つぼにそっと指を当て、自分を勇気づける言葉を心の中で唱え、ゆっくりとひと呼吸する。たったそれだけです。その所作の流れに、からだとこころへやさしく届くよう、いくつかの知恵をていねいに重ねました。

「そっと、ひとつ」に込めたもの

  • つぼ押し
    まず、指でそっとからだに触れ、こわばりをほどく。指圧の手当てです。
  • アファーメーション
    その指先で、自分を勇気づけるやさしい言葉を、そっと自分にかける。
  • アンカリング(NLP)
    触れる心地よさと前向きな気持ちを結びつけ、心の支えとして根づかせる。
  • マインドフルネス
    最後に、いま、ここの呼吸と感覚へ、静かに気づきを向けて締めくくる。

言葉を「読む」だけでなく、自分の手で自分にそっと触れる。そうすると、言葉が頭だけでなく、からだにまで、すっとしみていく気がするのです。

からだ(指圧)と、こころ(言葉)を、紡ぐ。東洋と西洋を架け橋でつないできたわたしの歩みは、めぐりめぐって、この小さな儀式にたどり着きました。名言オラクルは、治療室で一人ひとりに手を当ててきたわたしが、画面の向こうのあなたにも、そっと手を差しのべるための、ささやかな試みです。

おわりに

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。うまくいかない日も、心がうまく動かない日もあると思います。そんなときは、どうか、ご自分をいたわってあげてください。あなたの一日のどこかで、この小さな言葉と手当てが、ほんの少しでも心をほどく時間になりますように。そっと、祈っています。

黒澤 一弘
指圧師/紡指圧 主宰・神奈川県指圧師会 会長
提供: 玄康株式会社(代表 黒澤一弘)

最後に、ひとつだけ。このアプリが届ける名言・解説・ひとこと・つぼなどの内容は、こころの安らぎや学びを願ってつくったものであり、医療・健康上の助言ではありません。気になる症状のあるときは、どうか医療機関にご相談ください。