学習トップ理由で解く 生理学第13章 ▸ D. 痛覚 / Q0885

理由で解く 生理学

Q0885 感覚

出典:鍼灸 第9回(2001) 問題48
問題
足先を強くぶつけた時に痛みを2度感じた。2番目の痛みで誤っているのはどれか。
選択肢
1 ポリモ-ダル受容器が興奮した。
2 C線維が興奮を伝導した。
3 鋭い痛みであった。
4 ゆっくりと消失した。
解答
正解3(鋭い痛みであった。)
解説
✗ 1.
ポリモ-ダル受容器が興奮した。
✗ 正しい。ポリモーダル受容器は機械的・化学的・温度刺激のいずれにも反応する多感覚型の侵害受容器であり、C線維の末端に位置して二次痛の受容に関与する。
✗ 2.
C線維が興奮を伝導した。
✗ 正しい。C線維は無髄の細い神経線維(伝導速度0.5〜2m/s)であり、二次痛(鈍い遅い痛み)の伝導を担う。一次痛を伝えるAδ線維(5〜30m/s)より伝導速度が遅いため、痛みが遅れて到着する。
✓ 3. 誤り
鋭い痛みであった。
2番目の痛み(二次痛)はC線維により伝えられる鈍い・うずくような・焼けるような痛みであり、鋭い痛みではない。鋭い痛み(一次痛・刺すような痛み)はAδ線維が伝える最初の痛みである。足先のような末梢では伝導距離が長いため、一次痛と二次痛の時間差が顕著に感じられる。
✗ 4.
ゆっくりと消失した。
✗ 正しい。二次痛は持続性があり、一次痛に比べてゆっくりと消失する。不快感が長く続く特徴がある。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「足をぶつけた→まず"ズキン"(鋭い一次痛)→その後"ジーン"(鈍い二次痛)」と日常体験で覚える。A→Cのアルファベット順で一次→二次と整理する。
  • 関連知識: ポリモーダル受容器はC線維に特有の受容器であり、多様な侵害刺激に反応する。末梢からの距離が長いほど一次痛と二次痛の時間差は大きくなる。
  • よくある間違い: 一次痛と二次痛の性質を逆にする誤りが多い。「最初が鋭い(Aδ)、次が鈍い(C)」→速い線維が先に届くから鋭い痛みが先、と論理的に理解する。
  • 教科書では「a.痛みの分類」の範囲に該当する。
比較表
痛みの種類 伝導線維 伝導速度 性質 受容器
一次痛(速い痛み) Aδ線維(有髄) 5〜30m/s 鋭い・刺すような 高閾値機械受容器
二次痛(遅い痛み) C線維(無髄) 0.5〜2m/s 鈍い・うずくような ポリモーダル受容器
解説画像
鍼灸 第9回(2001) 問題48|足先を強くぶつけた時に痛みを2度感じた。2番目の痛みで誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第9回(2001) 問題48|足先を強くぶつけた時に痛みを2度感じた。2番目の痛みで誤っているのはどれか。
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