学習トップ理由で解く 生理学第13章 ▸ D. 痛覚 / Q0884

理由で解く 生理学

Q0884 感覚

出典:あマ指 第9回(2001) 問題57
問題
痛覚に関与しない物質はどれか。
選択肢
1 カリウムイオン
2 マグネシウムイオン
3 ヒスタミン
4 ブラジキニン
解答
正解2(マグネシウムイオン)
解説
✗ 1.
カリウムイオン
✗ 正しい。組織損傷により細胞内からカリウムイオンが遊出し、自由神経終末を直接刺激して発痛物質として作用する。細胞内液に最も多い陽イオンであるため、細胞破壊時に大量に放出される。
✓ 2. 誤り
マグネシウムイオン
マグネシウムイオンは発痛物質ではなく、痛覚に直接関与しない。マグネシウムはむしろNMDA受容体をブロックして神経の興奮性を抑制する方向に作用し、鎮痛に寄与する可能性がある。発痛物質としてはブラジキニン(最も強力)、ヒスタミン、セロトニン、カリウムイオン、プロスタグランジン、水素イオン、アセチルコリンなどが知られる。
✗ 3.
ヒスタミン
✗ 正しい。ヒスタミンは肥満細胞(マスト細胞)から放出される発痛物質であり、侵害受容器を刺激して痛覚を惹起する。同時に血管拡張や浮腫も引き起こす。
✗ 4.
ブラジキニン
✗ 正しい。ブラジキニンは血漿中のキニノーゲンから生成される最も強力な発痛物質であり、侵害受容器を強く刺激する。炎症時に大量に産生される。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「ブ(ブラジキニン)ヒ(ヒスタミン)セ(セロトニン)カ(カリウム)プ(プロスタグランジン)」→「ブヒセカプ」で発痛物質を覚える。
  • 関連知識: プロスタグランジンは発痛増強物質であり、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)はプロスタグランジン合成を阻害して鎮痛作用を発揮する。これは薬理学・臨床医学との重要な接点である。
  • よくある間違い: カリウムイオンが発痛物質であることを見落としやすい。「細胞破壊→K⁺遊出→痛み」という流れを理解する。
  • 教科書では「b.内因性発痛物質」の範囲に該当する。
比較表
発痛物質 由来 特徴
ブラジキニン 血漿キニノーゲン 最も強力な発痛物質
ヒスタミン 肥満細胞 血管拡張も惹起
セロトニン 血小板 発痛・血管収縮
カリウムイオン 損傷細胞 細胞破壊で遊出
プロスタグランジン アラキドン酸代謝 発痛増強物質
解説画像
あマ指 第9回(2001) 問題57|痛覚に関与しない物質はどれか。 解説図
あマ指 第9回(2001) 問題57|痛覚に関与しない物質はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 生理学
App Store入手