学習トップ理由で解く 生理学第12章 ▸ A. 骨格筋の神経支配 / Q0810

理由で解く 生理学

Q0810 運動

出典:鍼灸 第2回(1994) 問題44
問題
α運動ニューロンについて誤っている記述はどれか。
選択肢
1 起始部は脊髄または脳幹にある。
2 軸索は髄鞘に囲まれている。
3 軸索末端部には伝達物質がある。
4 錘内筋を支配する。
解答
正解4(錘内筋を支配する。)
解説
✗ 1.
起始部は脊髄または脳幹にある。
✗ 正しい。α運動ニューロンの細胞体は脊髄前角または脳幹の運動神経核に存在する。脊髄では前角の腹側に位置し、四肢・体幹の骨格筋を支配する。脳幹では脳神経の運動核(例:顔面神経核、舌下神経核)として存在する。
✗ 2.
軸索は髄鞘に囲まれている。
✗ 正しい。α運動ニューロンの軸索はAα線維に分類され、太い髄鞘(ミエリン鞘)に囲まれている。伝導速度は約70〜120 m/sと神経線維の中で最も速い部類に入る。
✗ 3.
軸索末端部には伝達物質がある。
✗ 正しい。軸索末端部(神経筋接合部)にはシナプス小胞が存在し、神経伝達物質としてアセチルコリン(ACh)が蓄えられている。活動電位が到達するとAChが放出され、骨格筋の収縮が惹起される。
✓ 4. 誤り
錘内筋を支配する。
α運動ニューロンは錘外筋(骨格筋の主要な筋線維)を支配する大型の運動ニューロンである。錘内筋(筋紡錘内の筋線維)を支配するのはγ運動ニューロンであり、両者の役割は明確に異なる。α運動ニューロンは直接的に骨格筋の収縮力を生み出すのに対し、γ運動ニューロンは筋紡錘の感度を調節する。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「αは大きい(太い・錘外筋)、γは小さい(細い・錘内筋)」とギリシャ文字の順で大→小と覚える。
  • 関連知識: 運動単位はα運動ニューロン1個+それが支配する錘外筋線維群で構成される。神経筋接合部の伝達物質AChは第4章(シナプス伝達)とも関連する。
  • よくある間違い: α運動ニューロンとγ運動ニューロンの支配対象を逆に覚えてしまうこと。「α=外、γ=内」を確実に区別する。
  • 教科書では「d.γ運動ニューロン」の範囲に該当する。
比較表
項目 α運動ニューロン γ運動ニューロン
細胞体の大きさ 大型 小型
支配対象 錘外筋 錘内筋
軸索の種類 Aα線維 Aγ線維
主な役割 骨格筋の収縮 筋紡錘の感度調節
解説画像
鍼灸 第2回(1994) 問題44|α運動ニューロンについて誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第2回(1994) 問題44|α運動ニューロンについて誤っている記述はどれか。
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