学習トップ理由で解く 生理学第10章 ▸ N. 自律神経系 / Q0752

理由で解く 生理学

Q0752 神経

出典:あマ指 第27回(2019) 問題34
問題
副交感神経の活動亢進によるのはどれか。
選択肢
1 心拍数の増加
2 唾液分泌の抑制
3 毛様体筋の収縮
4 幽門括約筋の収縮
解答
正解3(毛様体筋の収縮)
解説
✗ 1. 誤り
心拍数の増加
心拍数の増加は交感神経のノルアドレナリンがβ1受容体に作用して洞房結節の自動能を促進する結果である。副交感神経(迷走神経)は逆に心拍数を減少させる。
✗ 2. 誤り
唾液分泌の抑制
副交感神経の活動亢進は唾液分泌を促進する(抑制ではない)。副交感神経は漿液性の唾液を大量に分泌させる。交感神経は粘稠性の唾液を少量分泌させる。
✓ 3. 正しい
毛様体筋の収縮
副交感神経の活動亢進により毛様体筋が収縮する。動眼神経の副交感神経線維がアセチルコリンを放出し、毛様体筋のムスカリン受容体(M3)に作用して収縮させる。毛様体筋が収縮するとチン小帯(毛様体小帯)が弛緩し、水晶体が自身の弾性で厚くなるため、近方にピントが合う(近方調節)。同時に瞳孔括約筋も収縮して縮瞳が起こる。
✗ 4. 誤り
幽門括約筋の収縮
副交感神経は消化管の括約筋を弛緩させて食物の通過を促進する。幽門括約筋を収縮させるのは交感神経の作用である。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「副交感=近くをじっくり見る(食事中の休息モード)」→ 毛様体筋収縮→水晶体が厚くなる→近くにピント。逆に交感神経は遠くを見る(戦闘モード)。
  • 関連知識: 副交感神経の眼への作用は「縮瞳・近方調節・涙液分泌促進」の3つである。ピロカルピン(ムスカリン作動薬)は縮瞳と近方調節を引き起こし、緑内障の治療に用いられる。
  • よくある間違い: 副交感神経は消化管の「運動は促進」するが「括約筋は弛緩」させる。括約筋の収縮は交感神経の作用であることに注意する。
  • 教科書では「h.自律神経系の神経伝達物質と受容体」の範囲に該当する。
比較表
眼への自律神経作用 交感神経 副交感神経
瞳孔 散大(散大筋収縮) 縮小(括約筋収縮)
毛様体筋 弛緩(遠方調節) 収縮(近方調節)
涙腺 分泌促進
解説画像
あマ指 第27回(2019) 問題34|副交感神経の活動亢進によるのはどれか。 解説図
あマ指 第27回(2019) 問題34|副交感神経の活動亢進によるのはどれか。
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