学習トップ理由で解く 生理学第10章 ▸ N. 自律神経系 / Q0720

理由で解く 生理学

Q0720 神経

出典:あマ指 第20回(2012) 問題45
問題
気道を拡張させるのはどれか。
選択肢
1 気管線毛運動の亢進
2 気管支平滑筋の収縮
3 交感神経活動の亢進
4 副交感神経活動の亢進
解答
正解3(交感神経活動の亢進)
解説
✗ 1. 誤り
気管線毛運動の亢進
気管線毛運動の亢進は異物や粘液の排出(粘液線毛クリアランス)を促進するが、気道径の変化には直接関与しない。
✗ 2. 誤り
気管支平滑筋の収縮
気管支平滑筋の収縮は気道を狭窄させるため、拡張とは逆の作用である。気管支喘息はこの収縮が病的に生じた状態である。
✓ 3. 正しい
交感神経活動の亢進
交感神経活動の亢進により、アドレナリンやノルアドレナリンが気管支平滑筋のβ2受容体に作用し、平滑筋が弛緩して気道が拡張する。これにより換気量が増加し、運動時や緊急時(闘争・逃走反応)の酸素需要増大に対応する。臨床で用いられる気管支拡張薬(β2作動薬:サルブタモールなど)はこの機序を応用したものである。
✗ 4. 誤り
副交感神経活動の亢進
副交感神経(迷走神経)活動の亢進はアセチルコリンを放出し、ムスカリン受容体を介して気管支平滑筋を収縮させるため、気道は狭窄する。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「交感神経=闘争・逃走→走るために気道を広げる」とイメージする。逆に「副交感神経=安静→気道は狭くても大丈夫」と覚える。
  • 関連知識: 気管支喘息の治療にはβ2作動薬(気管支拡張)と抗コリン薬(副交感神経遮断)が用いられる。問708(β受容体の機能)とも関連が深い。
  • よくある間違い: 「気管支平滑筋の収縮=気道拡張」と誤解しやすい。平滑筋が「収縮」すると管腔は「狭窄」し、「弛緩」すると「拡張」する。
  • 教科書では「j.自律神経の関与する反射」の範囲に該当する。
比較表
器官 交感神経 副交感神経
瞳孔 散大(α1) 縮小
心拍数 増加(β1) 減少
気管支 拡張(β2) 収縮
消化管運動 抑制 促進
膀胱(排尿筋) 弛緩(β2) 収縮
解説画像
あマ指 第20回(2012) 問題45|気道を拡張させるのはどれか。 解説図
あマ指 第20回(2012) 問題45|気道を拡張させるのはどれか。
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