
この図の解説
この前頭断面図は、大脳の白質の中に色分けされた灰白質の塊が「埋もれて」いる様子を示している。大脳基底核とは、この大脳髄質(白質)の中にある灰白質のかたまりで、図では黄色の尾状核・被殻、水色の淡蒼球、緑の前障、ピンクの扁桃体の5種類が識別できる。まず外側にある被殻と、視床を取り囲む尾状核をひとまとめにしたものが「線条体」で、両者はもともと同一の核だが、赤い線で描かれた内包の神経線維が間を貫いて発達したため2つに隔てられた。次に、その被殻に内側の淡蒼球を加えたものが「レンズ核」で、視床の外側でレンズ状に見える。図の下段の回路図が示すとおり、線条体・淡蒼球・視床下核・黒質は運動の調節に関わるグループを作る。なお生理学的に「大脳基底核」と呼ぶときは運動調節に関わるものを指し、前障と扁桃体は含めない点に注意したい。
学習の要点
- 大脳基底核は大脳白質の中に埋もれた灰白質の塊で、被殻・尾状核・淡蒼球・前障・扁桃体からなる。
- 覚え方のコツ: 「被殻+尾状核=線条体」「被殻+淡蒼球=レンズ核」。被殻は両方に共通、外が尾状核なら線条体、内が淡蒼球ならレンズ核。
- 覚え方のコツ: レンズ核はレンズ状で「日々(被)洗浄(淡)」=被殻・淡蒼球と語呂で結ぶ。
- 関連知識: 線条体を分ける内包は、視床とレンズ核の間、および被殻と尾状核の間を通る。黒質・淡蒼球の変性でドーパミン合成が障害されるとパーキンソン病を発症する。
- よくある間違い: 前障と扁桃体は解剖学上は大脳基底核に含めるが、生理学的な「運動調節の中枢」には含めない。扁桃体は情動・本能行動を担う大脳辺縁系の一員。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
被殻と尾状核はもともと同一の核であったが、( )の神経線維が間を貫いて発達したため2つに隔てられた。( )に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 内包
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。