学習トップ理由で解く 生理学第8章 ▸ B. ホルモンの種類とその働き / Q0555

理由で解く 生理学

Q0555 内分泌

出典:鍼灸 第33回(2025) 問題29
問題
インスリンについて正しいのはどれか。
選択肢
1 肝臓で産生される。
2 グリコーゲンの分解を促進する。
3 血糖値が上昇すると分泌が抑制される。
4 細胞内へのグルコースの取り込みを促進する。
解答
正解4(細胞内へのグルコースの取り込みを促進する。)
解説
✗ 1. 誤り
肝臓で産生される。
インスリンは肝臓ではなく膵臓のランゲルハンス島β細胞で産生・分泌される。肝臓は糖新生やグリコーゲン貯蔵の場であるが、インスリンの産生部位ではない。
✗ 2. 誤り
グリコーゲンの分解を促進する。
インスリンはグリコーゲンの分解を促進するのではなく、グリコーゲンの合成を促進する。グリコーゲン分解を促進するのはグルカゴンやアドレナリンの作用である。
✗ 3. 誤り
血糖値が上昇すると分泌が抑制される。
血糖値が上昇するとインスリン分泌は抑制ではなく促進される。膵β細胞は血糖値の上昇を感知してインスリンを分泌し、血糖値を低下させる。血糖低下時にはインスリン分泌が減少する。
✓ 4. 正しい
細胞内へのグルコースの取り込みを促進する。
インスリンは骨格筋や脂肪組織などの標的細胞においてGLUT4(グルコーストランスポーター4)を細胞膜上に移動させ、グルコースの細胞内への取り込みを促進する。これにより血中グルコースが細胞内に取り込まれ、血糖値が低下する。インスリンは唯一の血糖低下ホルモンであり、グルコース取り込み促進に加え、グリコーゲン合成促進・脂肪合成促進・蛋白質合成促進(同化作用)を発揮する。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「インスリン=In(中に入れる)sulin→グルコースを細胞の中に入れる→血糖↓」と連想する。「唯一の血糖低下ホルモン」は最重要キーワード。
  • 関連知識: インスリンの作用をまとめると「同化促進」→グリコーゲン合成↑・脂肪合成↑・蛋白質合成↑・グルコース取り込み↑。対するグルカゴンは「異化促進」→グリコーゲン分解↑・脂肪分解↑・蛋白質分解↑・糖新生↑。
  • よくある間違い: 「血糖値上昇→インスリン分泌抑制」と逆に覚えやすい。「血糖↑→インスリン↑(分泌促進)→血糖↓」が正しい負のフィードバック。また産生部位を「肝臓」とする誤りも多い。
  • 教科書では「f.膵臓のホルモン」の範囲に該当する。
比較表
インスリンの作用 内容 対するグルカゴンの作用
グルコース取り込み GLUT4→細胞内取り込み↑
グリコーゲン 合成促進 分解促進
脂肪 合成促進 分解促進
蛋白質 合成促進 分解促進
糖新生 抑制 促進
血糖値 低下↓ 上昇↑
解説画像
鍼灸 第33回(2025) 問題29|インスリンについて正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第33回(2025) 問題29|インスリンについて正しいのはどれか。
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