学習トップ理由で解く 生理学第8章 ▸ B. ホルモンの種類とその働き / Q0541

理由で解く 生理学

Q0541 内分泌

出典:鍼灸 第27回(2019) 問題37
問題
コルチゾールの働きでないのはどれか。
選択肢
1 抗ストレス作用をもつ。
2 免疫機能を高める。
3 胃酸の分泌を促す。
4 血糖値を高める。
解答
正解2(免疫機能を高める。)
解説
✗ 1. 誤り
抗ストレス作用をもつ。
誤り(=正しい記述)。コルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれ、ストレス反応における中心的ホルモンとして抗ストレス作用を持つ。これはコルチゾールの正しい働きである。
✓ 2. 正しい
免疫機能を高める。
正しい(=誤った記述)。コルチゾールは免疫機能を「高める」のではなく「抑制する」。コルチゾールは副腎皮質束状層から分泌される糖質コルチコイドで、リンパ球の増殖抑制、サイトカイン産生の抑制、炎症メディエーター(プロスタグランジン等)の合成阻害により、強力な抗炎症作用・免疫抑制作用を発揮する。臨床で用いられるステロイド薬はこの作用を利用している。
✗ 3. 誤り
胃酸の分泌を促す。
誤り(=正しい記述)。コルチゾールは胃酸分泌を促進する作用を持ち、長期的な過剰分泌は胃潰瘍のリスク因子となる。これはコルチゾールの正しい働きである。
✗ 4. 誤り
血糖値を高める。
誤り(=正しい記述)。コルチゾールは肝臓での糖新生を促進し、末梢でのグルコース利用を抑制して血糖値を上昇させる。これはコルチゾールの正しい働きである。
ポイント
  • 覚え方のコツ: コルチゾールの作用は「ストレスに立ち向かう=血糖上げてエネルギー確保、免疫は後回し(抑制)」と理解する。「免疫を高める」と逆に覚えないよう注意。
  • 関連知識: コルチゾール過剰(クッシング症候群)では高血糖・免疫低下・消化性潰瘍・中心性肥満・骨粗鬆症が生じる。コルチゾール不足(アジソン病)では低血糖・低血圧・色素沈着が特徴。
  • よくある間違い: 「ストレスに対抗=免疫を上げる」と誤って連想しやすい。実際はストレス対応にエネルギーを集中するため免疫系を「抑制」する。
  • 教科書では「g.副腎のホルモン」の範囲に該当する。
比較表
コルチゾールの作用 内容
血糖上昇 糖新生促進、末梢グルコース利用抑制
抗炎症・免疫抑制 リンパ球抑制、サイトカイン抑制
胃酸分泌促進 胃潰瘍リスク増大
抗ストレス エネルギー動員
タンパク質異化 筋肉分解促進
脂肪再分布 中心性肥満
解説画像
鍼灸 第27回(2019) 問題37|コルチゾールの働きでないのはどれか。 解説図
鍼灸 第27回(2019) 問題37|コルチゾールの働きでないのはどれか。
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