学習トップ理由で解く 生理学第8章 ▸ B. ホルモンの種類とその働き / Q0512

理由で解く 生理学

Q0512 内分泌

出典:鍼灸 第18回(2010) 問題40
問題
体温調節時の産熱に関与しないのはどれか。
選択肢
1 副腎髄質ホルモンの分泌増加
2 甲状腺ホルモンの分泌増加
3 皮膚血管の拡張
4 ふるえの増大
解答
正解3(皮膚血管の拡張)
解説
✗ 1. 誤り
副腎髄質ホルモンの分泌増加
正しい(産熱に関与する)。副腎髄質ホルモン(アドレナリン・ノルアドレナリン)は代謝を亢進させ、脂肪分解を促進して熱産生を増加させる。寒冷時に交感神経が活性化され分泌が増加する。
✗ 2. 誤り
甲状腺ホルモンの分泌増加
正しい(産熱に関与する)。甲状腺ホルモン(T3/T4)は全身の基礎代謝を亢進させ、酸素消費量を増大させて熱産生を増加させる。
✓ 3. 正しい
皮膚血管の拡張
誤り(産熱ではなく放熱)。皮膚血管の拡張は体表面からの熱放散を増加させる「放熱」反応であり、「産熱」には関与しない。暑熱時に皮膚血管が拡張して体表面の血流量が増加し、輻射・伝導・対流による放熱が促進される。産熱と放熱は正反対の機構であるため、明確に区別する必要がある。
✗ 4. 誤り
ふるえの増大
正しい(産熱に関与する)。骨格筋のふるえ(シバリング)は不随意的な筋収縮により熱を産生する。寒冷時に体温調節中枢(視床下部)からの指令で起こる産熱反応である。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 産熱=「ア(ドレナリン)・サ(イロキシン)・ふ(るえ)」の3つ。放熱=「汗(発汗)・血管拡張・不感蒸散」。問題448と対比して覚える。
  • 関連知識: 体温調節中枢は視床下部にあり、セットポイント(約37度C)を基準に産熱と放熱のバランスを調節する。発熱時にはセットポイントが上昇し、ふるえや血管収縮が起こる。
  • よくある間違い: 皮膚血管の「拡張」は放熱、皮膚血管の「収縮」は産熱ではなく放熱の「抑制」である点に注意する。血管収縮自体は熱を「産生」するのではなく、熱の「放散を防ぐ」機構である。
  • 教科書では「d.甲状腺のホルモン」の範囲に該当する。
比較表
産熱反応 機序 関連ホルモン/神経
副腎髄質ホルモン分泌↑ 代謝亢進、脂肪分解 アドレナリン、ノルアドレナリン
甲状腺ホルモン分泌↑ 基礎代謝↑、酸素消費↑ T3、T4
ふるえ(シバリング) 不随意筋収縮による発熱 体性神経(視床下部からの指令)
放熱反応 機序
皮膚血管拡張 体表面からの輻射・伝導・対流による熱放散↑
発汗 汗の蒸発による気化熱の放散
不感蒸散 皮膚・呼気からの持続的水分蒸発
解説画像
鍼灸 第18回(2010) 問題40|体温調節時の産熱に関与しないのはどれか。 解説図
鍼灸 第18回(2010) 問題40|体温調節時の産熱に関与しないのはどれか。
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