学習トップ理由で解く 生理学第8章 ▸ B. ホルモンの種類とその働き / Q0511

理由で解く 生理学

Q0511 内分泌

出典:鍼灸 第18回(2010) 問題39
問題
オキシトシンについて誤っているのはどれか。
選択肢
1 ポリペプチド型ホルモンである。
2 子宮筋を収縮させる。
3 射乳反射を生じる。
4 下垂体前葉から分泌される。
解答
正解4(下垂体前葉から分泌される。)
解説
✗ 1.
ポリペプチド型ホルモンである。
✗ 正しい。オキシトシンは9個のアミノ酸からなるポリペプチド型ホルモンである。バソプレシンも同様に9個のアミノ酸からなり、構造が類似している。
✗ 2.
子宮筋を収縮させる。
✗ 正しい。オキシトシンは子宮平滑筋を収縮させ、分娩を促進する。分娩時には正のフィードバック(ファーガソン反射)により子宮収縮が増強される。
✗ 3.
射乳反射を生じる。
✗ 正しい。乳児の吸啜刺激によりオキシトシンが分泌され、乳腺の筋上皮細胞を収縮させて射乳反射が起こる。
✓ 4. 誤り
下垂体前葉から分泌される。
オキシトシンは視床下部の室傍核で合成され、軸索輸送により下垂体「後葉」から分泌されるホルモンである。「前葉」からの分泌ではない。下垂体後葉ホルモンにはオキシトシンとバソプレシンの2つがあり、いずれも視床下部で産生される神経分泌ホルモンである。前葉のホルモン(GH、PRL等)とは合成・分泌の機構が根本的に異なる。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 後葉ホルモンは「オバさん」=「オ(キシトシン)・バ(ソプレシン)」の2つ。後葉ホルモンは「視床下部で作って後葉から出す」(神経分泌)。前葉ホルモンは「前葉の細胞自体が作って出す」。
  • 関連知識: オキシトシンの3つの特徴は「ペプチド型」「子宮収縮」「射乳反射」である。分娩時のファーガソン反射は生理学における正のフィードバックの代表例として重要である。
  • よくある間違い: 下垂体の「前葉」と「後葉」の混同は最頻出の誤りである。プロラクチン(乳汁産生)は前葉、オキシトシン(射乳)は後葉と、乳汁関連でも分泌部位が異なる。
  • 教科書では「c.下垂体のホルモン」の範囲に該当する。
比較表
分泌部位 ホルモン 主な作用
前葉 成長ホルモン(GH) 成長促進、血糖上昇
前葉 プロラクチン(PRL) 乳汁産生促進
前葉 甲状腺刺激ホルモン(TSH) 甲状腺ホルモン分泌促進
前葉 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH) コルチゾール分泌促進
前葉 卵胞刺激ホルモン(FSH) 卵胞発育/精子形成
前葉 黄体形成ホルモン(LH) 排卵誘発/黄体形成
後葉 オキシトシン 子宮収縮、射乳
後葉 バソプレッシン(ADH) 水の再吸収促進
解説画像
鍼灸 第18回(2010) 問題39|オキシトシンについて誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第18回(2010) 問題39|オキシトシンについて誤っているのはどれか。
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