学習トップ理由で解く 生理学第8章 ▸ B. ホルモンの種類とその働き / Q0513

理由で解く 生理学

Q0513 内分泌

出典:あマ指 第19回(2011) 問題38
問題
性周期について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 排卵に先立って黄体形成ホルモンの分泌が急激に増加する。
2 プロゲステロンは排卵後に分泌が増加する。
3 黄体は着床が起こると退化する。
4 エストロゲンは子宮内膜を肥厚させる。
解答
正解3(黄体は着床が起こると退化する。)
解説
✗ 1.
排卵に先立って黄体形成ホルモンの分泌が急激に増加する。
✗ 正しい。排卵の約24〜36時間前にLH(黄体形成ホルモン)の急激な分泌増加(LHサージ)が起こり、これが排卵の直接的な引き金となる。LHサージはエストロゲンの正のフィードバックによって誘発される。
✗ 2.
プロゲステロンは排卵後に分泌が増加する。
✗ 正しい。排卵後に形成された黄体からプロゲステロンの分泌が増加し、子宮内膜を分泌期に移行させるとともに、基礎体温を上昇させて高温期をもたらす。
✓ 3. 誤り
黄体は着床が起こると退化する。
黄体は着床が起こるとhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の作用で維持され、妊娠黄体として約12〜16週までプロゲステロンの分泌を続ける。退化するのは着床が起こらなかった場合であり、排卵後約14日で白体となる。着床が成立すれば黄体は退化しないのがポイントである。
✗ 4.
エストロゲンは子宮内膜を肥厚させる。
✗ 正しい。エストロゲンは卵胞期に子宮内膜の増殖を促進して肥厚させ、受精卵の着床に備える環境を整える。この時期を増殖期と呼ぶ。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「着床→hCG→黄体キープ」「非着床→黄体退化→月経」の流れで覚える。hCGはLHと類似の構造で黄体を維持する。
  • 関連知識: 妊娠検査薬はhCGを検出するものであり、着床成立の指標となる。hCGは胎盤の絨毛(栄養膜細胞)から分泌される。
  • よくある間違い: 「排卵期にエストロゲンが増加する」と「卵胞期にエストロゲンが増加する」の混同。エストロゲンのピークは排卵直前(卵胞期後期)であり、排卵後ではない。
  • 教科書では「i.卵巣のホルモン」の範囲に該当する。
比較表
時期 主なホルモン 子宮内膜 卵巣の変化
卵胞期(増殖期) エストロゲン↑ 増殖・肥厚 卵胞発育
排卵期 LHサージ 排卵
黄体期(分泌期) プロゲステロン↑ 分泌期(着床準備) 黄体形成
月経期 ホルモン↓ 内膜剥離 黄体退化(白体)
解説画像
あマ指 第19回(2011) 問題38|性周期について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第19回(2011) 問題38|性周期について誤っている記述はどれか。
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