
この図の解説
この表は、ホルモンを化学構造で「ステロイドホルモン」「アミン類」「ペプチドホルモン」の3つに分け、それぞれが脂溶性か水溶性かを色分けで示している。まず左列の3分類と、中央の赤字「脂溶性」・黒字「水溶性」の対応に注目したい。ステロイドホルモン(性ホルモン・副腎皮質ホルモン)はすべて脂溶性。ペプチドホルモンやその他大多数のホルモンは水溶性である。注目すべきはアミン類で、同じアミン類でも甲状腺ホルモン(T4・T3)は脂溶性、副腎髄質のカテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン)は水溶性と、溶解性が分かれている点が最大のポイントである。表下の吹き出しが示すとおり、脂溶性ホルモンは細胞膜を通り抜けて細胞内の受容体に作用し、効果はゆっくり現れて長く持続する。一方、水溶性ホルモンは細胞膜を通れないため細胞膜上の受容体に作用し、効果は速やかに現れ比較的早く消える。溶解性と受容体の場所がセットで決まる仕組みを押さえたい。
学習の要点
- ステロイドホルモン=脂溶性、ペプチドホルモン=水溶性。この2つは溶解性が一定で、化学構造から溶解性が即座に判断できる。
- 覚え方のコツ: 「アミンは仲間割れ」。甲状腺ホルモンだけ脂溶性、カテコールアミンは水溶性と分かれるアミン類が国試の狙い目。
- 関連知識: 脂溶性は細胞内(核内)受容体に結合し遺伝子発現を介するため作用が遅く持続的、水溶性は細胞膜受容体を介するため速効性で短時間。副腎皮質はステロイド、副腎髄質はカテコールアミンと、同じ副腎でも構造が違う。
- よくある間違い: 甲状腺ホルモンを「アミン類だから水溶性」と早合点すること。甲状腺ホルモンは例外的に脂溶性である。
- 臨床応用: 脂溶性のステロイド薬・甲状腺ホルモン薬は経口投与でも吸収されやすいが、水溶性のペプチド(インスリン等)は消化管で分解されるため注射が基本となる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
アミン類のうち、甲状腺ホルモン(T4・T3)は( )ホルモンに分類され、細胞内の受容体に作用する。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 脂溶性
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。