学習トップ理由で解く 生理学第8章 ▸ B. ホルモンの種類とその働き / Q0514

理由で解く 生理学

Q0514 内分泌

出典:あマ指 第19回(2011) 問題42
問題
インスリンについて誤っているのはどれか。
選択肢
1 血糖値を下げる。
2 ステロイドホルモンである。
3 ランゲルハンス島で産生される。
4 分泌低下で糖尿病になる。
解答
正解2(ステロイドホルモンである。)
解説
✗ 1.
血糖値を下げる。
✗ 正しい。インスリンは骨格筋や脂肪組織へのグルコーストランスポーター(GLUT4)の膜移行を促進し、グルコースの細胞内取り込みを増大させることで血糖値を低下させる。血糖を低下させる唯一のホルモンである。
✓ 2. 誤り
ステロイドホルモンである。
インスリンはペプチドホルモン(51個のアミノ酸からなるタンパク質型ホルモン)であり、ステロイドホルモンではない。ペプチドホルモンは水溶性であり、細胞膜上の受容体に結合して作用する。ステロイドホルモンはコレステロールを前駆体とする脂溶性ホルモンであり、コルチゾール、アルドステロン、性ホルモン(エストロゲン、テストステロン、プロゲステロン)がこれに該当する。
✗ 3.
ランゲルハンス島で産生される。
✗ 正しい。インスリンは膵臓のランゲルハンス島(膵島)β細胞で産生・分泌される。ランゲルハンス島にはα細胞(グルカゴン)、β細胞(インスリン)、δ細胞(ソマトスタチン)が存在する。
✗ 4.
分泌低下で糖尿病になる。
✗ 正しい。インスリンの分泌低下(1型糖尿病)や作用不足(インスリン抵抗性、2型糖尿病)により、血糖値が持続的に上昇し糖尿病が発症する。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「インスリン=ペプチド=水溶性=膜受容体」。ステロイドは「すて(ステ)きなコレステロール」から作られる脂溶性ホルモンであり、副腎皮質ホルモンと性ホルモンが代表である。
  • 関連知識: インスリンの受容体はチロシンキナーゼ型受容体であり、一般的なペプチドホルモンのcAMP経路とは異なる。1型糖尿病は自己免疫によるβ細胞破壊、2型糖尿病はインスリン抵抗性が主因である。
  • よくある間違い: 「血糖を上げるホルモンは多数(グルカゴン、コルチゾール、アドレナリン、成長ホルモン、甲状腺ホルモン)だが、下げるのはインスリンだけ」という点を忘れやすい。
  • 教科書では「f.膵臓のホルモン」の範囲に該当する。
比較表
分類 化学的性質 受容体の位置 代表例
ペプチドホルモン 水溶性 細胞膜上 インスリン、グルカゴン、GH、ADH
ステロイドホルモン 脂溶性 細胞内(核内) コルチゾール、アルドステロン、性ホルモン
アミン類 水溶性/脂溶性 膜上/核内 カテコールアミン(膜上)、甲状腺ホルモン(核内)
解説画像
あマ指 第19回(2011) 問題42|インスリンについて誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第19回(2011) 問題42|インスリンについて誤っているのはどれか。
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