
この図の解説
副腎髄質はクロム親性細胞が並び、アドレナリンとノルアドレナリンの2種を分泌する。図の上段の表は、この2つのホルモンの作用の強さを+の数で比較したものである。まず列の見出しに注目したい。アドレナリンは「強いα作用+強いβ作用」、ノルアドレナリンは「強いα作用+弱いβ₁作用」とあり、両者の違いはβ作用の強弱にあると読み取れる。この一点をおさえると表全体が理解できる。β作用が担う心拍出量増加・気管支拡張・血糖値上昇は、アドレナリンで++++、ノルアドレナリンで+と大差がつく。一方、血圧上昇はα作用による血管収縮が主体で、β作用による血管拡張をもたないノルアドレナリンが++++と強い。下段の表は各効果器に働く受容体を示し、心臓・骨格筋動脈・気管支平滑筋がβ、大部分の血管・括約筋・瞳孔散大筋がαであることを確認する図である。
学習の要点
- アドレナリンは強いα作用+強いβ作用、ノルアドレナリンは強いα作用+弱いβ₁作用。差はβ作用の強弱にある。
- 覚え方のコツ: 「β作用=心・気管支・血糖」。この3つが強いのがアドレナリン、弱いのがノルアドレナリン。血圧だけノルアドレナリンが上回る。
- 関連知識: 副腎髄質は交感神経細胞と同じ神経由来で、クロム親性細胞がホルモンを分泌する。心肺蘇生に用いるのは心臓への作用が強いアドレナリン。
- よくある間違い: 「血圧上昇はアドレナリンが強い」は誤り。アドレナリンはβによる血管拡張も併せもち体血管抵抗が下がるため、血圧上昇はノルアドレナリンが優る。
- 臨床応用: 気管支喘息の発作にβ刺激(気管支拡張)を利用。ノルアドレナリンは強い昇圧作用からショック時の昇圧薬として用いられる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
図下段の表によると、心臓・骨格筋の動脈・気管支平滑筋に共通して働く受容体は( )受容体である。
答えを見る
答え: β
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。