
この図の解説
この図は下垂体から分泌されるホルモンを「器官(前葉・後葉)/ホルモン/作用/分泌異常」の4列でまとめた表である。まず縦の並びに注目する。上6つ(GH・PRL・TSH・ACTH・FSH・LH)が前葉、下2つ(バゾプレッシン=ADH・オキシトシン=OT)が後葉に区分されている点が最重要である。前葉は原始口腔の天井由来の上皮性腺細胞が自らホルモンをつくるのに対し、後葉は視床下部の神経核でつくられたホルモンを蓄えて放出する場にすぎない。作用列では、TSHが甲状腺を、ACTHが副腎皮質(特に糖質コルチコイド)を刺激する「刺激ホルモン」であること、後葉のADHが腎集合管で水の再吸収を促す点を押さえる。右端の分泌異常列(小人症・巨人症・尿崩症など)は国試頻出なので疾患名まで一組で覚える。
学習の要点
- 下垂体ホルモンは前葉6種・後葉2種に大別され、前葉は自ら分泌、後葉は視床下部産生ホルモンの放出部である。
- 覚え方のコツ: 前葉の刺激ホルモンは「甲状腺→TSH/副腎皮質→ACTH/性腺→FSH・LH」と標的器官名から逆引きする。後葉は「水(ADH)と子宮(OT)」の2つだけ。
- 関連知識: ADH(バゾプレッシン)とオキシトシンは視床下部の視索上核・室傍核でつくられ、神経線維内を下降して後葉に蓄えられる(神経分泌)。
- よくある間違い: ADHとオキシトシンを前葉ホルモンと取り違える誤答が多い。両者は後葉ホルモンで、後葉に腺細胞は存在しない。
- 臨床応用: ADH不足で尿崩症(多尿)、ACTH産生下垂体腺腫でクッシング病、成長期のGH過剰で巨人症、成人では末端肥大症となる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
成長ホルモン(GH)の分泌が成長期に過剰になると( )を、成人で過剰になると末端肥大症を生じる。
答えを見る
答え: 巨人症
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。