学習トップ理由で解く 生理学第7章 ▸ C. 尿生成 / Q0423

理由で解く 生理学

Q0423 排泄

出典:あマ指 第16回(2008) 問題40
問題
健常成人で腎臓に流入する血漿のうち糸球体でろ過される割合はどれか。
選択肢
1 0.2
2 0.4
3 0.6
4 0.8
解答
正解1(0.2)
解説
✓ 1. 正しい
0.2
健常成人の腎臓では、腎血漿流量(RPF)の約20%が糸球体でろ過される。この割合をろ過率(FF: filtration fraction)と呼ぶ。RPFが約600mL/min、糸球体ろ過量(GFR)が約125mL/minであり、FF = GFR/RPF = 125/600 ≒ 0.2(20%)となる。残りの約80%の血漿は糸球体を通過して輸出細動脈から尿細管周囲毛細血管に入り、再吸収された物質を回収する。
✗ 2. 誤り
0.4
0.4(40%)は実際のろ過率(約20%)の2倍であり、正常値を大きく上回る。
✗ 3. 誤り
0.6
0.6(60%)は生理的にあり得ない高値である。ろ過率がこれほど高いと、輸出細動脈の膠質浸透圧が著しく上昇し、尿細管周囲毛細血管での再吸収に支障をきたす。
✗ 4. 誤り
0.8
0.8(80%)は血漿のほとんどがろ過されることを意味し、生理的にあり得ない値である。
ポイント
  • 腎血漿流量の約20%(0.2)が糸球体でろ過され、この割合をろ過率(FF = GFR/RPF)と呼ぶ。
  • 覚え方のコツ: 「腎臓は血漿の2割をろ過する」と覚える。数値は「RPF 600→GFR 125→FF 0.2」のセットで記憶する。「600の2割が120(≒125)」と概算で確認できる。
  • 関連知識: ろ過率(FF)は輸入細動脈と輸出細動脈の緊張度により変動する。輸出細動脈の収縮(アンジオテンシンIIの作用)ではGFRは維持されるがRPFが低下するためFFが上昇する。これはRAAS活性化時の特徴的な変化である。
  • よくある間違い: 腎血流量(RBF)と腎血漿流量(RPF)を混同しやすい。RBF ≒ 1200mL/min、RPF ≒ 600mL/min(ヘマトクリット45%として RBF × 0.55 = RPF)である。FFはRPFに対する割合。
  • 教科書では「b.糸球体濾過」の範囲に該当する。
比較表
指標 略称 正常値 関係式
腎血流量 RBF 約1,200 mL/min 心拍出量の約1/4
腎血漿流量 RPF 約600 mL/min RBF ×(1−Ht)
糸球体ろ過量 GFR 約125 mL/min クレアチニンクリアランス
ろ過率 FF 約0.2(20%) GFR / RPF
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題40|健常成人で腎臓に流入する血漿のうち糸球体でろ過される割合はどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題40|健常成人で腎臓に流入する血漿のうち糸球体でろ過される割合はどれか。
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